くらし 9月9日は救急の日 あなたの命を守る取り組み

市民の命を守るために市が行う新たな救急の取り組みと、皆さんが自身や大切な人の命を守るためにできることを紹介します。10月からは2つの実証事業を開始します。

■市の新たな取り組み実証事業
▽実証事業(1)マイナ保険証を活用したマイナ救急システム実証事業
市の救急件数は、年々増加傾向にあります。令和2年と3年は新型コロナウイルス感染症などの影響で一時的に減少しましたが、昨年は過去最多の9602件でした(グラフ1)。
本事業では、救急隊がタブレット端末でマイナンバーカードを読み取り、傷病者の情報をいち早く正確に確認することで、救急活動の迅速化を図ります。マイナ保険証(保険証登録済みのマイナンバーカード)を所持し、医療情報を閲覧することに同意する人が対象です。本人の意識がない場合や、緊急性が高い場合は同意なく閲覧する場合があります。実証事業期間は令和8年3月31日までです。

▽マイナ保険証のメリット
傷病者だけでなく救急活動にもさまざまな利点があります。
(1)現場滞在時間や病院選定時間が短縮できる
(2)傷病者が救急隊に症状の説明をする負担が軽減される
(3)病院受診歴や服薬などの情報が早期に収集できる
(4)意識がはっきりしないなど、情報収集が困難な傷病者の情報が得られるなど

命を守るため、外出時はマイナ保険証を携行しましょう。

▽実証事業(2)救急救命士によるエピペン(R)の投与実証事業
医師の指示の下、救急救命士が自己注射型エピネフリン製剤(エピペン(R))を使用して救急救命処置範囲を広げる実証事業を行います。
小学生以上で、エピペン(R)を所持していない重度のアナフィラキシーショック傷病者が対象です。迅速な初期対応が可能となり、病院到着までの救命率向上が期待されます。実証事業期間は令和7年12月31日までです。

■「命のバトン」をつなぐために
市は、心肺蘇生法やAEDの使い方などを学ぶ講習やイベントを定期的に行っています。通報から救急車が到着するまでの平均時間は約9分です。その間に「命のバトン」をつなぐのは、現場に居合わせた人たちです。いざという時に救命の機会を逸しないよう、正しい知識と技術を身に付けておきましょう。

▼2025えびな救急フェア
救命手当てを体験しながら、楽しく学ぶことができます。救急・消防車両の展示、心肺蘇生・AED体験コーナーなどのほか、子どもたちに大人気のエビレンジャーZショーもあります。詳細は、市ホームページをご覧ください。
日時:9月6日(土)11時~15時
場所:海老名駅西口中心広場

▼救命講習
▽普通救命講習〔I〕
成人に対する心肺蘇生とAED(自動体外式除細動器)の使い方を学びます。

▽普通救命講習〔II〕
普通救命講習〔I〕のほか、筆記試験・実技試験があります。

日時:
〔I〕10月16日(木)9時~12時
〔II〕10月19日(日)9時~13時
場所:消防署本署
対象:市内在住・在勤・在学の中学生以上の方
定員:各回先着20人
費用等:無料
申込み:9月9日(火)9時から、市ホームページで

■救急車の適正利用にご協力を
警防課 飯田大輔
昨年の通報から病院までの到着時間は平均34分でした。搬送人数は8726人で、そのうち軽症者は4255人と全体の約半数を占めています。軽症者の救急要請が増えると、本当に救急車を必要とする人への対応が遅れ、救える命が救えなくなる可能性があります。
救急車を呼ぶべきか判断に迷う時は、かかりつけ医に相談するか、【電話】#7119などの相談窓口を利用してください。必要とする人のもとに1秒でも早く救急車が到着できるよう、ご理解とご協力をお願いします。

問合せ:警防課
【電話】046-231-0932