くらし つなぐ、平和のバトン―戦後80年私たちにできること

空襲を体験した世代の高齢化が進み、当時を語れる人が少なくなっています。平和のバトンをつなぐために、私たちにできることは何か。世代や地域を超えたさまざまな“記憶をつなぐ”取り組みをヒントに、一緒に考えてみませんか。

◆学びでつなぐ 戦災の記憶を自分のかたちで
表町小学校の6年生は、平和学習で学び、感じたことを自分の発想で表現しています。ジオラマや動画、紙芝居など手法はさまざま。全校児童に作品を発表し、学校全体で平和を考えるきっかけになっています。子どもから子どもへ、戦災の記憶をつなぐ学びが生まれています。

◆支えてつなぐ 柿川清掃で支える、大切な日
長岡青年会議所が犠牲者の慰霊と恒久平和への願いを込めて、毎年8月1日に実施している柿川灯籠流し。安全な開催に向け、事前に柿川やその周辺の清掃を行っています。約200人のボランティアが参加し、平和を祈る場を市民の手で支えています。

◆記録でつなぐ デジタルで残す空襲の記憶
12月に長岡戦災資料館のホームページをリニューアルします。同館が所蔵する空襲体験画などの資料を閲覧できるほか、空襲体験者の語りを視聴できるようになります。

▽空襲に関する資料を集めています
支所地域を含めた市内各地にある長岡空襲の資料などの収集・保存を行っています。お持ちの人は、同館にご連絡ください。

問合せ:長岡戦災資料館
【電話】36・3269

◆他都市の取り組みに学ぶ
語り部の祖父・母と3世代で、富山大空襲の記憶を伝える富山市の高校生・西田さんに、次の世代へ記憶をつなぐためのヒントを聞きました。

[Interview]西田 七虹(ななこ)さん
“同じようには話せない。でも、伝えることはできる”
小さい頃から空襲を経験した祖父の話を聞いて育ったので、私の中では“戦争”が身近にあるのが当たり前でした。体験はしていないけれど、当時の話を聞くうちに「後世に伝えなきゃ」と自然に思うようになりました。
体験者の言葉には、その人にしか語れない重みがあります。私は同じようには話せないけれど、その内容を次の世代に伝えていくことはできる。聞いてくれた人の心に何かを残せると信じています。だからこそ、まずは“話を聞く機会”をつくることが大切。そして、感じたことをどんな形でもいいから行動に変えてほしいです。そのきっかけを、若い世代だけでなく親世代にも届けていきたいと思っています。

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問合せ:庶務課
【電話】39・2203