くらし 令和七年 第二回 弥彦村議会三月定例会挨拶(1)

・弥彦村長 本間芳之

令和七年第二回三月定例議会の開催をお願いしましたところ、議員各位におかれましては、ご多忙の中全員ご出席賜り、御礼申し上げます。
本定例会において、令和七年度当初予算案をはじめ諸議案を提出し、ご審議いただくにあたり、新年度の村政運営に臨む所信の一端を申し述べさせていただきます。
私が村長に就任してから二年余りが経過し、村長としての任期も折り返しを迎えました。
この間、私の「35の約束」を基に、誰一人取り残さず、公平、公正、明るく活力に満ち、笑顔と幸せがあふれる村づくりを目指し、様々な施策に取り組んでまいりました。
その一環として、昨年、一昨年と、村内全二十地区において「地区の課題と村政に関する意見交換会」を開催し、村政の現状や課題、施策について説明させていただくとともに、各地区の皆様から直接、地域の課題やご要望をお聞きし、可能なものは速やかに対応するなど、住民本位の村政運営を心がけてまいりました。
「35の約束」の最初に書いてあります「日本一〝子〞を産み育てやすい村づくり」においては、令和六年度から出産や入学といった節目ごとのお祝い金を実現するなど、妊娠、出産、〇歳から十八歳までをワンパッケージとして子育て世帯に対する切れ目のない経済的支援を積極的に展開し、人口の自然増対策に取り組んでまいりました。
「人こそ宝、村民の皆様が主役の村づくり」においては、「ふるさとカムバック補助金」の創設をはじめ、移住に関する助成や空き家バンクの充実により、弥彦村へのUターン・Iターン促進を図るなど、人口の社会増対策にも取り組んでまいりました。
また、昨年四月にオープンした「弥彦の丘サテライトオフィス」では、現在、企業十五社が入居し、うち十三社が村外の企業で新たなビジネスの創出が期待されているところです。
こうした施策もあり、平成二十四年以降続いていた人口の社会減が令和六年の住民基本台帳年報では増加に転じ、最近では子育て世帯の転入も見受けられ、昨年、民間住宅会社が行った「新潟県内で住み続けたい街ランキング」第一位に選ばれるなど、一定の成果が現れてきているものと認識しております。
「高齢者の皆様が幸せを感じる村づくり」においては、住み慣れた地域で、自分らしい暮らしをいつまでも続けることを目標に掲げる「地域包括ケアシステム」の着実な推進、AIを活用した特定健診の受診率向上事業、帯状疱疹予防接種の実施などに取り組んでまいりました。
「村政の見える化、徹底した情報公開」においては、村議会一般質問のインターネットライブ配信の実施や、懸案であった公文書管理についても、今年度内に役場庁舎内での保管に道筋をつけるなど、一つひとつの課題に向き合い、着実に前へ進めてまいりました。
令和七年度当初予算案の編成方針及び重要施策につきましては、先日の議案説明会でご説明いたしましたが、私がこれまで取り組んできた子育て支援や移住・定住施策は継続して取り組みつつ、「人が住み続けるためには働く場が必要」との考えに基づき、村内の産業全体の活性化、「稼げる産業」の実現に重点を置いたところであります。