その他 [令和7年度]施政方針(1)

■〜「誰もがずっと住み続けたいまち」を目指して〜
令和7年田上町議会第1回定例会が令和7年2月27日に招集され、佐野町長が令和7年度の町政運営についての施政方針演説を行いました。一部抜粋して紹介します。

◆はじめに
はじめに、令和6年は例年にも増して大規模な災害が多く発生をいたしました。元日に最大震度7を記録した能登半島地震に始まり、それ以降も各地で震度6弱を記録する地震が頻発する中、8月8日には日向灘を震源とするマグニチュード7・1の地震が発生し九州から東海地方にかけて広い範囲で震度5強から震度1の揺れが観測されました。この地震を受け気象庁では「南海トラフ地震の想定震源域内において大規模な地震が発生する可能性が平常時に比べ相対的に高まっていると考えられる」として、2017年11月1日の運用開始以降初めて「南海トラフ地震臨時情報」が発令されたことは記憶に新しいところです。一方地震以外でも、各地において昨今の異常気象に伴う記録的な大雨による水害が頻発するなど、本当に多くの自然災害に見舞われた年でありました。
そのような状況の中、田上町におきましては幸いにして、大きな災害に見舞われることのない1年でしたし、相変わらずの異常気象の中で、特に心配していました農業につきましても、おかげさまで一等米比率も平年ベースに戻るなど安堵いたしました。
全国的に毎年のように大規模な自然災害が発生をしておりますが、令和7年度においては、災害のない年になるよう願うとともに、町としましても限られた財源を最大限に活用し、社会資本整備を着実に進め災害に強いまちづくりを目指していきたいと考えております。

◆令和6年度を振り返って
令和6年度におきましては、町民生活は物価高騰の影響を受けるなど引き続き厳しい状況におかれておりましたので、その生活をなんとか守って行きたいとの思いから、国の「重点支援地方交付金」を活用した、生活応援券による支援や学校給食費の軽減などに取り組むとともに、「国民健康保険の保険税率」及び「介護保険の保険料率」の引き下げを実施させていただき、僅かではありますが、町民生活の安定に少しは寄与できた年であったと考えております。これらの施策が実施できましたのも、偏に常日頃より、議会の皆様方と様々な議論をさせていただいた賜であると考えており、大いに感謝申し上げる次第です。

◆イベントを通じて地域が一つに
第46回田上団九郞まつりが、会場を役場駐車場から道の駅駐車場に移して5年ぶりに復活開催され、大勢の町民の皆様から、特に子ども達や若い方々の参加が多かったように感じておりますが、田上甚句盆踊り大会等にも、ご参加いただき大いに祭りを盛り上げていただきました。その中において子ども達の喜ぶ笑顔を見て、本当に開催して良かったと思うと同時に、地域の伝統を大切にしていくためにも、できる限り続けていかなければいけないとの思いを強くしたところです。
また、3回目の開催となった「たがみバンブーブー2024」は、更に磨きをかけ、保育園児や小学生達の参加による、アートを取り入れた素晴らしいイベントになっていました。
私自身、これらのイベントを通じて、小さな町だからこそできることかもしれませんが、地域が一つになって盛り上がる、まさに「オール田上」を改めて感じることができて大変嬉しく思いましたし、このような取り組みが進められたことで、町の知名度も少しずつ上がってきていると感じております。大手不動産会社が行った県内市町村の調査では、「住み心地ランキング」は第3位に、「街の幸福度&住み続けたい街ランキング2024(新潟県版)」では、トップ5に入れなかったものの、トピックスとして田上町が「街に愛着がある」部門では1位となりました。と言っても、このことが即、移住・定住に結びつくとは限りませんが、令和6年度に私が目標としていた「この町に誇りと自信を持てる年」に少しは近づけたのではないかと考えております。
令和7年度におきましては、その流れを切らすことのないよう大切にしながら、町民の皆様お一人おひとりが、田上町で暮らすことに誇りを感じ、未来に向かって、ともに歩んでいけるような、まちづくり「未来に希望を持てる年」となるよう職員ともどもしっかりと取り組んでまいります。