子育て 【特集】青少年育成 私たちにできること(2)

■青少年を育てる集い
◆感動で育む豊かな心
青少年育成砺波市民会議では、市内小中学校を巡回し、「青少年を育てる集い」を開催しています。昨年度は、全盲のピアニストによるコンサートを通して視覚障害への理解を深めたり、大学教授によるインターネット依存や睡眠についての講演が行われました。
7月は、庄川生涯学習センターや出町中学校、庄川中学校で開催され、参加した子どもたちは貴重な学びを得ました。今回は、庄川生涯学習センターと出町中学校での様子を取材し、そこで子どもたちが感じたことと共にご紹介します。
7月11日(金)、庄川生涯学習センターではアメリカ出身の影絵作家ジャック・リー・ランダルさんによる「赤ずきん」や「三匹の子豚」などの影絵ショーが行われました。庄川小学校と庄川中学校の児童生徒やしょうがわ認定こども園の園児、地域の方たちが鑑賞しました。英語と光を使った世界に、会場は大きな笑いと感動に包まれました。参加した子どもたちは真剣なまなざしで、会場からは「きれい!」や「すごい!」といった感動の声が聞こえていました。

◇遊び心や好奇心を大切に
影絵作家 ジャック・リー・ランダルさん
私の影絵は、よく知られた物語にオリジナルの部分を加えています。「決まった流れや考えにこだわらず、自由な発想で自分なりの工夫を入れても大丈夫」と伝えたいと思っています。子どもたちには今持っている遊び心や好奇心を大切にして、成長してほしいです。

◇意外な展開にびっくり!
庄川小学校の児童数名に今回感動したことを聞くと「動きが本物みたいですごかった」など、影絵の表現力への感動の声がありました。そして、共通していたのが「話が知っている展開と違っていてびっくりした!」という声でした。
ジャックさんの「決まったことにとらわれず、自分なりの工夫を楽しんでほしい」という想いが、しっかりと子どもたちに届いている様子でした。

▽感想を聞かせてくれた庄川小学校の児童たち
※詳細は、本紙P.4をご覧ください。

◆ストレスとの付き合い方を学ぶ
7月4日(金)、出町中学校では、富山県こどもこころの相談室代表の深澤大地氏を講師に迎え、「ストレスとの上手な付き合い方」と題した講演が行われました。
参加した1年、3年の生徒たちはストレスが体や心に与える影響や、ストレスとの付き合い方についての話に真剣に耳を傾けていました。

◇生徒の声
▽出町中学校3年 久惠さん
私は1年生のときに、環境が大きく変わったこと等によるストレスで、体調が悪くなることがありました。今日の講演で聞いたような考え方をすることで、気持ちがとても楽になりました。すぐに考え方を変えることは難しくても、自分の考え方の癖を知り、少しずつ変えていくことが大切だと思いました。

▽出町中学校1年 河合さん
講師の先生の「ポジティブになろうではなく、考え方を変える」というお話を、なるほどと思って聞いていました。ストレスの感じ方は、自分の考え方によって変わると分かり、友達の話を何となく聞くのではなく、相手の考えを認めてストレスを減らしていけるようにしたいです。

◆[コラム]ネットと子どもたち、今できる3つのこと
令和5年に発生したSNSに関連する事件の被害に遭った児童の数は、学年別に見ると小学生が大幅に増加しており、10年前と比べて約5倍にまで増えています(下図参照)。
スマートフォンやSNSの利用について家庭での使用ルールの確認や、フィルタリング機能の設定など、大人の適切な関与がますます重要になっています。

▽【SNSに起因する事犯】小学生被害の推移

警察庁HP「少年からのシグナル」より引用

(1)フィルタリングを活用
子ども用スマホには有害情報をブロックするフィルタリングを設定しましょう。年齢に応じた細かな設定も可能です。

(2)ペアレンタルコントロールの活用
アクセス履歴や利用時間を把握したり、課金制限などの安全管理ができます。成長に応じて見守りましょう。

(3)親子でルールづくり
使う目的や時間を話し合って決めることが大切です。成長に合わせてルールも見直していきましょう。

参考:政府広報オンライン「ネットの危険からこどもを守るために保護者が知っておきたいこと」