くらし 災害医療[1]

加賀市医療センター病院長北井です。明けましておめでとうございます。令和6年は、あっという間の一年でした。能登半島地震や水害、立て続けに災害が襲いました。今年は平穏な年であることを願っております。新年から縁起でもないと言われそうですが、災害は常なる備えが大切です。加賀市も昔から何度も洪水や大火災、雪害に見舞われました。それでも人々は堪えて復興し、歴史を継いできました。改めて能登の災害を振り返ってみたいと思います。災害時には急激に医療の需要が増加することはご存知だと思います。テレビに映る倒れた家屋を見れば、一刻も早く救助し、治療したくなるのは人情です。当院でも発災10時間後の1月2日の未明には、倒壊家屋から救助された人の受け入れが始まり、災害医療が展開されました。加賀市医療センターは災害拠点病院に指定され、大規模災害に備えています。なかなか触れる機会のないことですが、食料の備蓄や自家発電、飲用水を自前で確保でき、なおかつ災害派遣医療チーム(DMAT)を有しています。院内でも毎年訓練をしています。(続く)