- 発行日 :
- 自治体名 : 石川県津幡町
- 広報紙名 : 広報つばた 2025年4月号
■災害時の食に備える
管理栄養士 山原和子
災害はいつ、どこで発生するか分かりません。一人ひとりが日常生活の中で備えることが非常に重要です。特に、食事は大切な要素であり、計画的な準備が求められます。災害時の食の備えについてポイントを紹介します。
(1)最低3日分、できれば7日分の備えを
災害が発生した際、物資の供給が滞る可能性があります。そのため、最低でも3日分、できれば7日分程度の食料を備蓄することを心がけましょう。この備えにより、災害直後の混乱を乗り越え、落ち着いて行動できます。
(2)長期保存が可能な食品を活用
長期保存が可能な食品を買い置きしておくことは、非常時にとても役立ちます。例えば、缶詰、レトルト食品、乾麺、フリーズドライ食品などは保存期間が長く、調理の手間も少ないため便利です。また、栄養補助食品やエネルギーバーなども備えましょう。
(3)賞味期限内にローリングストックを
備蓄した食品は定期的に賞味期限を確認し、日常生活で消費しながら補充する方法(ローリングストック)を取り入れましょう。この方法を活用すれば、非常時にも新しい食品を利用できる状態を保つことができます。
(4)家族構成に応じた食品の準備
乳幼児や高齢者、食物アレルギーを持つ方、慢性疾患を抱える方がいる場合、それぞれのニーズに応じた食品を準備することが大切です。例えば、乳児用のミルクや離乳食、高齢者向けの柔らかい食品、アレルギー対応食品、特定の薬の服用に適した飲料などを用意しておきましょう。
(5)ライフラインが止まることを想定
災害時には電気やガス、水道といったライフラインが停止する可能性があります。そのため、カセットコンロや固形燃料といった熱源、使い捨ての調理器具や食器、さらに水の備蓄を忘れずに準備しておきましょう。また、加熱が不要な食品や簡単に調理できる食品も備えておくと安心です。
(6)日ごろの意識が非常時の支えに
災害時の食の備えは、日ごろの意識と行動が鍵になります。普段から準備を整えておくことで、万が一の際に心に余裕を持って対応することができます。自分と家族を守るために、今一度備蓄の状況を見直し、足りないものを補いましょう。
これらの準備を日常生活に取り入れ、いざというときに備えておくことで、私たちはより安心して暮らすことができます。ぜひ、今日から実践してみてください。