くらし 【特集】火事、事故、急病…そのとき、どうする?(1)

もし、目の前で人が倒れたら。もし、目の前で火事が起こったら。そのときあなたはどのような行動を取りますか?通報をして、駆けつける消防隊員を待っているだけでは手遅れになってしまう場合もあります。いつ起こるか分からない事故や急病、火事に備え、命を守るためにはどうすればいいか考えてみましょう。

通報から救急車到着まで8分
(令和6年 福井市平均)

初期消火の有無で焼損面積は3倍に
(出典:令和7年福井市消防年報)

「あなたの最初の行動が命運を分けます。」
予防課 髙島消防士長

思わぬ事故、急な病気、突然の火事が起きたとき、どうすればいいか、行動のポイントをお伝えします。

◆case01 事故・急病で人が倒れたとき
◇緊急・重症の場合は119番へ通報
緊急時にはためらわず119番通報しましょう。救急車を呼ぶか判断に迷うときには#7119へ電話相談ができます(ダイヤル回線、IP電話などの場合は【電話】0776-28-2155に電話してください)。24時間365日対応で、看護師などが適切な医療へ円滑につなぐためのアドバイスをくれます。

◇落ち着いて指令員の質問に答える
「火事ですか、救急ですか」「場所はどこですか」と順番に聞きますので、慌てずはっきりと答えてください。

◇意識・呼吸がない場合は応急手当てを
すぐに処置が必要な場合、救急車の到着までに必要な応急手当ての方法を指令員が伝えます。落ち着いて耳を傾け、指示に従ってください。

◆case02 火事を発見したとき
◇まず身の安全を確保
火事を見つけたら安全なところに避難し、大声で周りに知らせましょう。逃げ遅れを防ぐとともに、協力して通報や消火を行うことができます。

◇炎が小さければ消火
炎が小さいうちなら、消火器や座布団など身近なもので消火を試みましょう。天井まで燃え移ったら自力での消火は困難です。速やかに避難してください。

◇煙に注意して逃げる
タオルやハンカチなどで鼻と口を覆い、姿勢を低くして逃げましょう。一度逃げたら絶対に戻らないようにしましょう。

◆通報経験者の声
澤英里香さん
目の前で交通事故があり、119番通報したことがあります。電話の指令員の方が冷静に指示をくれたので、それに従ってなんとか対応できました。目の前に倒れた人がいるとどうしても焦りますし、救急車が来るまで不安でした。もし周りに自分以外にも人がいるなら、通報や傷病者の対応、交通誘導など協力してできるといいですね。

◆消防団員の声
福井市消防団 春山分団 西山亮輔さん
消防団ではいざというときに動けるよう訓練を重ね、有事の際は避難誘導や初期消火を行います。迅速に消火活動を行えるよう、消火栓の周囲に駐停車をしない、除雪を行うなど地域の皆さんのご協力をお願いします。

◆命を守る第一歩
自宅や職場にある消火器の設置場所を把握するとともに、防災訓練などで使い方を確認し、いざというときに使えるようにしておきましょう。地域を守る消防団員も募集中です。