くらし 【特集】「食」で結ぶ地域のオアシス
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- 発行日 :
 - 自治体名 : 福井県勝山市
 - 広報紙名 : 広報かつやま 令和7年10月号No.851
 
市内各地域では、こどもから高齢者まで幅広い世代が集まり、交流する様々な活動が行われています。
今月の特集は、その中でも食事を通して集まり交流する、新たな機会を提供する活動をご紹介します。
■誰もがホッとする場所を目指す『こども食堂』
勝山サンプラザ2階の憩いの場「サンてらす広場」と「サンキッチン」。令和5年3月に国と市から改修費の補助を受けて市民が集える場所へとリニューアルされました。
このスペースを活用して、毎週土曜日に「こども食堂」が開催されています。多くの人で賑わう「こども食堂」は、どのような思いで行われているのか話を伺いました。
■地域おこし協力隊 西谷 咲希(にしたに さき)さん
◇誰もが気軽に集まり笑顔になれる場所を
昨年、能登半島地震で勝山市に避難してこられた方の生活をお手伝いする中で、落ち込んでいる避難者が、みんなで食事をすると自然と笑顔になる、つらい気持ちを忘れられる様子を目の当たりにしました。
その光景が忘れられなく、食事を通して笑顔になるー誰もが気軽に集まり笑顔になれる場所を勝山でも作りたいと思い活動を始めました。名前を「こども食堂」にしたのは、こどもたちにも気兼ねなく来てもらいたいと思ったからです。
◇こどもたちには地域の人と関わる楽しさを
こども食堂をはじめてから、毎回用意する食数が完売するほど、多くの方にご来場いただいております。来場者の皆さんには食事を通してコミュニケーションを取りながら楽しいひと時を過ごしてもらえればと思います。また、こどもたちには普段接することのない地域の方(ボランティアや高齢者など)と関わってほしいと思います。地域には様々な人がいることを経験しながら、地域の中で暮らし、成長している感覚を持ってもらえたらと思っています。
●information
こども食堂@サンキッチン
開催日:毎週土曜日10:30~14:00
※食事は11:30~
場所:勝山サンプラザ2階
費用:
・大人500円
・高校生以下無料
※1日70食限定
※予約不要
■こどもたちのやってみたいを大切に
「料理を手伝いたい」「洗い物を手伝いたい」といった、こどもたちのチャレンジしたい気持ちを大切に、実際に経験できる機会を提供しています。
■食事だけじゃない!楽しいイベントも開催!
◇イベントを実施してくださる方募集中!
昔遊び体験や木の廃材を使ったワークショップなど食事以外にも様々なイベントを開催しています。イベントの実施は地域の方々が協力。食事をしなくても楽しいひと時を過ごせるような場所になっています。
■会場でインタビュー
とても楽しい場所なので、友だちと一緒に来ています。食事も毎回とってもおいしく、特に親子丼がお気に入りです!
食事がおいしく、またこどもも含めいろいろな方とお話し、交流できて良い刺激になっています。
■皆さんの笑顔がやりがいに
ボランティアスタッフ
山内 喜代美(やまうち きよみ)さん
今年の4月から調理などをお手伝いするようになりました。
来てくれた方から「ありがとう」と笑顔で言ってもらえた時、とてもやりがいを感じています。
■多くの方に支えられて
『誰もがホッとする場所』を目指して始めたこの活動は、調理をはじめ様々なイベントを開催してくださる地域の皆さん、料理で使う食材の一部を寄附してくださる(株)中吉商店やつぐみ福祉会などの企業・団体、そして個人の皆さんに支えられて続けられています。運営に関わる方も、食堂に来られる方も誰もがホッとできるような場所を目指し、今後も活動を続けていきます。皆さんもお気軽にお越しください。
運営を手伝ってくださる方、野菜などをご提供いただける方は、西谷まで(【電話】080-4767-2354)ご連絡をお願いします。
■地域の活動をご紹介
◇(北郷地区・伊知地区)地域に安心できる場所を
仲谷 乃子(なかや あいこ)さん
伊知地区の会館をお借りし、1、2か月に1回程度のできる範囲で伊知地区民限定の「寄ってっ亭」を開催しています。
「寄ってっ亭」は誰でも気軽に集まれる場所、災害時などそこに行けば誰かがいるかもという安心できる場所を地域に作りたいと思い始めました。
少しずつ地区の方に浸透し、最近では地区のモルック愛好会の方々にもご協力いただき、楽しい時間となっています。
みんながわいわいしゃべってもらえればと思います。
◇(荒土地区)みんながいきいきする町へ
荒土地区社会福祉協議会
コーディネーター
谷口 小夜子(たにぐち さよこ)さん
世代間交流を目的に、こどもたちの夏休みを利用して、『土っこふれあい食堂』を初めて開催しました。当日は84人が参加し、とても楽しい交流ができました。
これまでも違った形で交流を実施してきましたが、今回の企画では、より多くの方に参加してもらえてとても良かったと思います。
このような交流は、お互いを見直すきっかけになります。今後も地域の皆さんが元気になる町を目指して活動していきたいと思います。
◇(遅羽地区)地域がにぎやかに
遅羽地区社会福祉協議会
会長 澤田 裕治(さわだ ゆうじ)さん
今年の夏、地域の方々にご協力いただきながら、こどもたちがプールで遊んだり、地域の方と昔遊びや一緒に食事をしたりする「おそわっ子ワクワク交流会」を開催しました。
私たちのこどものころと違って、現在のこどもたちは地域の方と交流する機会が減っているように感じています。地域に住むこどもから高齢者までが交流を通してお互いを知り、そして地域が賑やかになってほしいと思います。
