- 発行日 :
- 自治体名 : 福井県鯖江市
- 広報紙名 : 広報さばえ 令和7年10月号 通常版
■広がれ、オレンジの輪 語ろう、仲間と一緒に
◇県民せいきょう鯖江きらめき施設長 宮下貴文さん(42)
高齢者を支える土台として若年層にも理解が広がるとうれしいですね。小学生の親世代である30・40代への啓発も課題なんです。
「みんな、認知症って知ってるかな?」
「物忘れが多くなる!」「耳が遠いこと?」
8月18日、小黒町児童センターで、小学生約25人を前に、認知症について知ってもらう出前講座が開かれました。講師役からの質問に、子どもたちは元気な声で答えます。
この講座は地域包括支援センターの依頼で、高齢者施設「県民せいきょう鯖江きらめき」が実施しました。普段はスーパーや銀行、警察や高校などで同様の講座を開催。今回は「身近なおじいちゃん・おばあちゃんのことをいつまでも大好きでいられるように勉強してもらえたら」と、同センターがリクエストしたことで実現しました。
財布の置き場を忘れたおばあちゃんとのやりとりなどの寸劇も行われ、最後に子どもたちは、認知症サポーターの証であるオレンジリングを受け取りました。認知症を見守る輪は少しずつ広がっています。
◇オレンジカフェ カナリア 代表 和田博子さん(77)
利用者の人が「楽しかった」と言ってくれるのが何よりのやりがい。人とつながることで認知症の予防にもつながると思います。
認知症の当事者や支える人、地域の人らが自由に集う「オレンジカフェ」。2013年に市内第1号が開設し、現在は8つあります。
その一つが「オレンジカフェカナリア」です。活動拠点の本町商店街にはかつて交流施設「らてんぽ」がありましたが、22年3月に閉鎖。その後、「お年寄りが集う場所がほしい。認知症予防にもつながる」との声を聞いたことから旧知の仲だった6人(大久保喜美子さん、清水一惠さん、東海林昭美さん、林尋美さん、若林千惠美さん、和田博子さん)が同年10月に立ち上げました。
取材にうかがった8月は、9月のイベント用にチャームを作ったり、利用者の男性がデジタル紙芝居を披露したりしていました。「オカリナ演奏を聞いたり、歌ったり、利用者の人が企画を持ち込んだりと、自由なところがカナリアの良いところ。皆さんも一度、ぜひのぞいてみてください」と6人は声を揃えます。
■鯖江市徘徊高齢者等SOSネットワークに登録しませんか
鯖江市には、認知症の人が行方不明になった時に、素早く発見するためのネットワークがあります。
事前に登録いただくことで、スムーズな捜索につながります。希望する人はご連絡ください。
協力機関:警察署、介護サービス事業者など
問合先:鯖江市長寿福祉課
【電話】53-2265
■サポーター養成講座
あなたの職場や町内でも「認知症サポーター養成講座」(約90分)を実施してみませんか。
対象:町内会、学校、商店会、職場、有志の集まり(市内在住、在勤の人が中心の2人以上)
場所:ご指定の場所に講師が出向きます。
申込方法:申請書を提出
※申請書は市ホームページにあります
問合せ・申込先:県民せいきょう鯖江きらめき(担当 宮下さん)
【電話】52-8050【FAX】52-8051
■オレンジカフェ一覧
みんなで集えば笑顔もうまれる!