- 発行日 :
- 自治体名 : 福井県鯖江市
- 広報紙名 : 広報さばえ 令和7年11月号 通常版
■ハタチに乾杯 河和田に感謝 20周年記念式典!
20周年記念式典が8月30日、河和田コミュニティセンターで開かれ、卒業生や地区民ら計約120人が参加しました。参加者はアートキャンプ生まれの地酒「河和田おしどり」で乾杯。うるしの里会館内の喫茶店「椀椀(わんわん)」特製の地元料理を味わいながら、それぞれの思い出を語り合っていました。
◇河和田アートキャンプ実行委員長 蒔絵職人 駒本(こまもと)長信(たけのぶ)さん(82)
~節度と熱意に地元も奮起~
河和田アートキャンプが始まった当初から関わってきましたが、こんなに息の長い活動になるなんて思っていませんでした。
20年も続く活動になっているのは、学生の皆さんのやる気と節度を守った態度、それに地元の協力があったからですね。学生たちの熱気が住民たちに伝わり、それが河和田地区の活気にもつながった。学生たちがきちんとルールを守って取り組んでくれたことで、住民が協力したいという気持ちになったんです。
活動を20年見守ってきましたが、その年ごとに違う学生の色を見るのが楽しいですね。アートキャンプが河和田の風物詩になってくれると良いと思いますし、今後も学生と地域との交流をつなげていきたいです。
◇20周年プロジェクトリーダー 京都工芸繊維大学 市場(いちば)千晴(ちはる)さん(19)
~今後も河和田に関わりたい~
河和田アートキャンプに関わるようになったきっかけは昨年秋、大学に置いてあった「古民家リノベーション」企画のチラシを見たことです。活動に参加するために実際に河和田に来たのですが、自然豊かな河和田が好きになったので、そのまま、アートキャンプにも参加するようになりました。
河和田は、まちの人が活発で、私のような見ず知らずの学生でも快く迎えてくれる環境が素敵ですね。
歴史あるアートキャンプや河和田をもっと知りたいと思い、20周年記念式典のプロジェクトリーダーになりました。展示物は、OB・OGたちと今のメンバーたちがつながれるように意識しました。これからも河和田に関わり続けたいと思っています。
◇河和田アートキャンプ 仕掛け人 (株)応用芸術研究所代表 片木(かたぎ)孝治(こうじ)さん(55)
~河和田とアートの親和性高い~
福井豪雨の被災地・河和田にアートで元気を届ける復興活動としてアートキャンプが始まりました。災害支援から地域復興へ「芸術が社会に貢献できることは何か」との目標を立てて20年。私が教員をしていた京都精華大だけでなく、全国56大学の学生が河和田に集まるようになりました。
越前漆器・眼鏡といった「ものづくりの産地」と、アート・デザインなど「表現の探究」は親和性が高い。「このご縁を続けたい」という地元の方々からの共感や支持のお陰もあり、30名を超える移住者を輩出。次世代を担う人材が巣立っています。
私自身は2009年、(株)応用芸術研究所を河和田町内に創設。デザイン(応用芸術)の思考による若者育成のまちづくり事業を続けています。
