くらし とびだせ!市民レポーター!

■南北に長い甲府の最南端「上九一色(かみくいしき)地区」を取材!
甲府市は南北に41.6kmと細長く広がる地形をしており、甲斐と駿河(静岡県)を縦に結ぶ3つの古道「河内路(かわうちじ)」「右左口路(うばぐちじ)(中道往還(なかみちおうかん))」「若彦路(わかひこじ)」が通っています。今回は「左右口路」沿いの、かつては関所も置かれていた上九一色地区を取材しました!

◇人々の信仰とともにある永泰寺(えいたいじ)
永泰寺は鎌倉時代の終わり頃、1324年に夢窓国師(むそうこくし)が再興したとされる臨済宗建長寺(けんちょうじ)派のお寺です。市指定文化財の釈迦堂には、県指定文化財の木造釈迦如来立像が安置されています。清凉寺式釈迦如来像といわれ、首元までまとった法衣のひだが胸元で同心円を描くように表現されていました。普段は公開していないのですが、お釈迦様の誕生日である4月8日の「花まつり」の日にだけ御開帳されます。

◇レトロモダンな旧上九一色郵便局
明治45年(1912)に建てられた旧上九一色郵便局は、昭和40年(1965)まで現役の郵便局でした。看板の文字は昔ながらに右から左へと表記されており、その上部には郵便マーク「〒」が彫られています。さらに見上げると、銅版製鬼瓦にも郵便マークが大きくデザインされています。オシャレでレトロモダンな建築物でした。

◇地元のものを食べたかったらここ! 上九ふれあい農産物直売所
上九ふれあい農産物直売所では、地元で採れた新鮮なお野菜がたくさん並んでいるほか、甲府之証(伝承)第1号である「くいしき味噌」も販売しています。上九一色地区で育てられた青大豆を原料に使用しており、購入して味噌汁で食べてみると、通常の大豆より脂肪分が少ないため、まろやかな味わいでした。併設されている農家レストランでは、季節のかきあげうどんなどの軽食を楽しめます。

■今月の担当レポーター 野呂 貴美恵
甲府市内を南北に縦断すると、気候も変われば文化も違うことを実感しました。上九一色地区は平らな土地が少ないため、農業よりも農耕用道具や下駄などを作る手仕事が盛んだったようです。
永泰寺の釈迦如来像やレトロモダンな郵便局。地元の方も、観光客も立ち寄りやすい農産物直売所。古き良き時代の残り香を、満喫させていただきました。

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