くらし 人生会議~人生の終わりまで、あなたはどのように過ごしたいですか?~

■もしもに備える
A:アドバンス
C:ケア
P:プランニング

もしもの時のために、あなたが望む医療やケアについて、前もって考え、繰り返し話し合い、共有する取組を「人生会議」と呼びます。
誰でも、いつでも、命に係わる大きな病気やケガをする可能性があります。命の危険が迫った状況になった人のうち約70%が、医療やケアを自分で決めたり、望みを伝えたりすることができなくなると言われています。もしものときに、自分の望みを伝えられるよう、前もって、周囲の信頼する人たちと話し合い、共有することが大切です。

■向き合う時間「あの時、夫の想いを聴けたから後悔がない」
今年8月、娘さん、担当のケアマネジャーと一緒に“人生会議”をする萩原美智子さん(一町田中在住95歳)宅を訪問しました。美智子さんは5年前に夫を看取り、現在はデイサービスを利用しながら2人の娘さんと暮らしています。
そんな美智子さんは、夫の介護をしていた時に、ケアマネジャーから「お父さんのことを聴いておいたほうがいいよ」と言われ、亡くなる前に想いを聴き、受け止めることができました。
美智子さんは、「夫の想いを聴けたから、残された者としても後悔がなかった。話し合うきっかけをもらえてよかった。語れるときに語り合うことが大切」と当時を振り返りました。

5年前は夫の担当であった立川ケアマネジャー。今度は美智子さんを担当するケアマネジャーとして家族と話し合います。

■今なら伝えられるから、伝えてほしい
立川隆ケアマネジャー
(居宅介護支援事務所Hop)
人生会議は、信頼関係を築いていく中で想いを引き出す方法の一つ。
関わる専門職が聴ける内容とご家族が聴ける内容は違うかもしれないけど、僕たち目線のご本人の想いを代弁していきたい。
語り合うタイミングを専門職がアドバイスできる関係があることはとても魅力です。同時に、「人生会議」がそれぞれの家庭で、日常的に行われるようになっていくことが理想です。

美智子さんと人生会議をした娘さんは、「人生会議をやるには、専門職の投げかけが必要だった。ケアマネさんから父の想いを聴くようアドバイスを受けた時には、永遠に生きるのではないかと思って考えたこともなかったけれど、その後すぐに変化があった。想いを受け止め、亡くなる直前まで自宅で過ごした父の看取りが理想。やがて別れの時はくるから自分も覚悟しておかなければいけない。母にもその時はくる。」と感想を語っていただきました。

■在宅介護を支える支援チーム
訪問診療医、ケアマネジャー、デイサービス、福祉用具専門の相談員など個々のケースに合わせた、専門の支援チームで在宅での介護を支えます。
この日は、訪問診療の日程に合わせて、人生会議で、本人のニーズを聞きながら今後の生活について、話し合いを行いました。

在宅介護や医療に関する相談は、地域包括支援センター(市高齢者・介護支援課)までご連絡ください。

■どのように進めればいいの?~人生会議の進め方の例
◇考える
・あなたが大切にしていることは何か
・あなたが信頼できる人は誰か
・介護や医療が必要になった時、どのように暮らしたいか
・人生の最期をどのように迎えたいかなど

◇話し合う
家族や友人などの信頼できる人、医療・ケアチームと話し合い、思いを共有する

◇書き留める
考えたことや話したことをノートに書き、周囲の人があなたのことを知る手掛かりにする。

気持ちは変化することもあります。
何度でも、繰り返し考え、話し合いましょう。

ご活用ください!わたしの想いノート
市役所東館2階高齢者・介護支援課窓口で配布しています。

■人生会議のきっかけ作りに!~やまなしし出前講座 ここが知りたい「在宅医療・介護」
グループや地域の集まりに出張します!
利用方法などお気軽にご相談ください。

問合せ:総務課行政・広聴広報担当
【電話】内線2456

■認知症について学び、分かち合う場~認知症ほっとスペース(オレンジカフェ)
認知症ほっとスペースでは、毎月テーマを決めて、生活に役立つ情報をお伝えしています。
日時:10/17(金) 14:00~15:30
会場:街の駅やまなし会議室(要予約)
予約:地域包括支援センター
【電話】23-0294