- 発行日 :
- 自治体名 : 山梨県北杜市
- 広報紙名 : 広報ほくと 令和7年10月号
第5回「血圧が高くない=減塩は必要ない」は本当?
食塩の過剰摂取が血圧の上昇に直結することは、よく知られています。血圧が高い状態が続くと、心臓に負担がかかり、心肥大のような循環器疾患につながります。また、胃がんや食道がんのリスクが高くなることも分かっています。
■1日にどのくらいまで摂ってよい?
1日あたりの食塩摂取量は、成人男性7.5g未満、女性6.5g未満、高血圧の方は6.0g未満が目標となっています。しかし、令和5年度に行われた国民健康・栄養調査によると、食塩摂取量の平均値は、成人男性で10.7g、女性9.1gであり、目標量からかけ離れていることが分かります。

■減塩はなぜ必要?
血管は、年齢とともに硬くなるため、それに伴い血圧が上がりやすくなります。しかし、血圧は突然上がるものではありません。幼い頃から食べてきた食塩の量が影響して上昇していきます。大人になってからではなく、幼少期から減塩に取り組むことで、生涯の血管の健康寿命を延ばすことにつながります。
■食塩摂取量が不足することはないのか?
座ったまま汗をかかない仕事に従事している方が、代謝と排せつにより身体から失われるナトリウムを食塩量に換算すると1.5g/日といわれています。しかし、私たちが通常の食生活を送る中でこの量を下回ることは考えにくいといえます。
高温環境下での作業や運動などで特に発汗が多い場合には、水分だけでなく、塩分も補給する必要があります。しかし、常に塩分を多く摂取するのではなく「失われた分を補給する」ことが大切です。
■汁物の塩分濃度を測ってみませんか?
普段飲んでいる、汁物(インスタントを含む)の塩分濃度を知ることで、自分や家族が薄味に慣れているのかを客観的に知ることができます。もしも塩分濃度が「濃い味」であれば、汁物以外の料理からも、たくさんの塩分を摂取している可能性が高いといえます。ぜひ一度、汁物の塩分濃度を測ってみませんか。
食生活改善推進員会では、汁物の塩分濃度測定を行っています。測定をご希望の方は、地域の食生活改善推進員、または健康増進課までご連絡ください。
高血圧の有無にかかわらず「今よりちょっと薄味」を実践し、生涯にわたる減塩を始めましょう。
問合せ:健康増進課
【電話】42-1335【FAX】42-1123
