くらし 議会だより Vol.148

■新しい議会の取り組み「所管事務調査活動報告」(議会運営委員会)
昨年度までの議会改革特別委員会では、市民に開かれた議会機能の強化を目的として、政策サイクルの新しい形を検討しました。政策は一度決定されたら終わりではなく、社会の変化に応じて市民や専門家の意見を取り入れながら、評価や見直しを行い、柔軟に改善していくことが求められます。
このプロセスを繰り返し循環させる仕組みが、政策サイクルです。
市報9月号でもお伝えしましたが、今年度は新しい取り組みとして「所管事務調査」を実施しました。

●今後の課題
議会は、市民の生活をより良くするために課題の改善に取り組んでいます。所管事務調査は、予算・決算の審議状況や市民との懇談や意見交換会での市民の声を起点としています。
今年度は、「市民と議会との意見交換会」や政策サポーター(※)への意見聴取、高校生との意見交換会を実施しました。しかし、参加者の年齢層や性別に偏りが見られ、特に若年層や現役世代の意見が十分に反映されているとは言えません。
今後は、テーマごとのアンケート調査やSNSを活用した広報活動、子育て世代が会に参加しやすいよう託児の実施、インターネットを活用した参加方法の導入など、市民が積極的に関与しやすい手段を整え、より多様な意見を取り入れることが必要です。
また、政策サポーターの募集を継続するとともに、より幅広い層からの意見を聴取できるように呼びかけ、聴取回数や内容の充実を図ることも課題となっています。

※政策サポーター
議会が所管事務調査を進める際、市民や専門家から意見を聴取する仕組みです。今年度は公募により8名の市民政策サポーターが登録されました。

▽今年度の実施状況
伊那市議会の各委員会は、前年度の委員から引き継いだテーマに沿って「市民と議会との意見交換会」を開催し、市民の意見を取りまとめました。
その後、先進地視察(他自治体の視察)、現地視察(伊那市内)、市の担当部署による状況説明の聞き取りなどを実施しました。
さらに各委員会での研究や議員間討議を重ねました。

▽調査後の流れ
1.所管事務調査報告書をまとめ、議長へ報告するとともに、改善を求める提言書や決議書を作成し、市長などへ届ける。
2.議会が予算や条例の見直しに反映させる。
3.改善が実施されたかどうかを、市長が翌年度3月に議会へ報告し、チェックをする。

議会は自主的に地域の課題を把握し、市民のためにより良い政策を推進するため活動しています。政策提言の状況は、随時市民の皆様に報告します。

文責:伊那市議会広報委員会

問合せ:伊那市議会事務局
【電話】0265-96-8149【FAX】0265-76-9117【E-mail】[email protected]