- 発行日 :
- 自治体名 : 長野県栄村
- 広報紙名 : 広報さかえ 令和7年4月号
2 村民が自分の地域に誇りを持ち、地域を活性化させていく
生涯学習については、本年度も、公民館や各関係機関、団体等と連携して、一人ひとりが生涯を通じて学ぶことのできる環境づくりと心豊かに個々の能力や創造力を培うための事業を推進してまいります。
(1)各種講演・講座について
令和4年度に村誌が発刊されましたので、それに関わる講演会を毎年リレー講座として実施してきましたが、本年度も村誌の内容に関わる講演会を企画し、村民が地域を愛し地域を誇れる機会にしたいと考えておりますし、その講座を聴講できない場合もあることから引き続きYouTubeにて配信も行う予定です。
特にこちらは遠方にお住いの方や、当日ご都合が悪くご参加いただけない方からも大変ご好評をいただいております。なお、こちらの講座は本年度から公民館講座として実施していく予定です。
(2)ジオパーク活動に関して
本年度は、ジオ認定から11年目に当たります。今まで秋山郷や村の子どもたちの入学式、卒業式をはじめ運動会や音楽会、文化祭などを撮影くださっている飯塚英春氏とのコラボ企画として12月に長野市城山公園にございます長野県立美術館にて苗場山麓ジオパークの展示会を予定しております。
その他、本年度も様々なプログラムやイベントを企画しておりますが、津南町も新たな施設を開設することから、職員のオーバーワークにならないように配慮したいと考えます。ジオパークに関しては今までと変わらず、教育委員会として「学び」という視点を大切にしながら、津南町とも十分な連携を図ってまいりたいと考えております。
(3)文化財について
こらっせに保管されている廣瀬家文書の目録作成や現在空き家になっております阿部家住宅の燻蒸作業、秋山保存民家の維持管理等を引き続き行うと共に、各地区に残る文化財保全への地域支援も行ってまいります。
山城に関して地域主体での保全活動や道の整備、学習会を計画する動きも出てまいりましたので、引き続き地域が主体となり、地域活性化のためにご尽力いただいている活動には可能な範囲で支援をしてまいりたいと考えております。
また、本年度は倉庫に保管してありました過去のビデオテープや写真が大量にあったため、そのデジタル化を進めアーカイブ化してまいります。
阿部家住宅の保存ですが、活用も含めてかなり難しい状況ではありますが、維持管理にも莫大な費用が掛かります。村の大切な宝としてできる限り費用を抑えながら維持できるように専門家のご指導をいただきながら、県教委とも相談し守っていきたいと考えていると共に、移住者や協力隊などで活用を希望する人がいないかという方向でも動きたいと考えています。
費用がかかる部分でもありますので、国や県の財源を活用し、村からの支出を押さえながら、村の歴史を後世に残せるよう努力したいと考えております。
(4)自然保護活動への取り組み
自然保護活動については、希少動植物調査が昨年度で終了しました。調査員2名には詳細なる調査を実施していただき、多くの希少動植物を村内で発見できる機会になり心より感謝すると共に、その一端をすでに村の広報紙等で村民にもお知らせしてくださっております。
昨年度の施政方針で述べさせていただきましたが、調査のデータはかなり膨大なものであり、そのまとめをわかりやすい形で村民の皆さんに還していくことを考え、調査活動の資料を整える作業が令和7年度の活動になるとお伝えしましたが、その方向で進めたいと考えております。
3 村民自らが主体となり動く
(1)公民館活動について
公民館活動ですが、本年度は講座の企画員1名を新たに配置し、公民館講座を更に充実させたいと考えています。食文化や伝統文化をはじめ映像や音楽など幅広く村民の皆さんが楽しめる企画を今後計画してまいりますので、多くの村民の皆さまのご参加をお待ちしております。
また、集落支援員の動きですが各集落の様々な情報が詰まった、「集落シート」の作成に取り組んでおりますので、継続したいと考えております。
新たな取り組みとしては、当村においても県立図書館と市町村が運営する「デジとしょ信州」の利用登録が可能になりました。これは、ネット環境が整い、事前登録いただければ電子書籍約21,000冊をご家庭で365日いつでも無償にてお読みいただけるシステムです。寒い冬でも出かける必要が一切ございませんので、多くの村民の皆様にご活用いただきたい取り組みです。詳細および登録に関しましては村教委まで遠慮なくお尋ねください。
(2)生涯学習全般に関して
(社会教育・文化財・自然保護・スポーツ・社会教育団体の育成について)
令和4年度から準備を進めてまいりました、「さかえスポーツクラブ」の組織再編ですが、本年度から、いよいよ全体を統括する事務局をクラブ内に置き、様々な事務作業を一括して行うようにしました。子どもから大人まで生き生きと活動できる持続可能な環境づくり、また、全国で進められている中学校部活動の地域移行の受け皿となる重要な団体として今後も支援を継続していきたいと考えています。
また、栄村コミュニティスクールは青少年育成協議会の機能を昨年度からそのまま引き継ぎましたが、大きな問題がないことから、引き続きコミュニティスクールにその機能や活動を委ねていきたいと考えています。学校教育への壁を低くすると共に、学校教育と社会教育の融合を目標にしながら、地域の方々が日常の学校生活にもっと入りやすくなるようハード・ソフトの両面から活動を支えてまいたいと考えますが、実質令和8年度の小中学校の統合からが重要だと考えております。
本年度も教育委員会は関係機関と連携しながら、将来を担う子どもたち一人ひとりの個性と多様性を尊重し、社会で活躍するために必要な資質・能力の育成に努めるとともに、生涯学習においては全ての村民がより豊かな人生が過ごせるように全村民に対し、引き続き講演会や講座等、学びへの支援を行ってまいります。
生きがいややりがいを持ち、栄村に暮らすことに喜びと誇りを感じ、地域の方と関わり合いながら自分らしく生きられるよう、教育委員会として鋭意努力してまいる所存ですので、引き続きご支援とご理解を賜りたいと存じます。
令和7年3月4日