- 発行日 :
- 自治体名 : 岐阜県揖斐川町
- 広報紙名 : 広報いびがわ 令和7年8月号
■衣斐良治議員
2)総合計画、まち・ひと・しごと創生総合戦略の策定方法について
町長はかねてから、声なき声を聴くと言われているが、住民の幅広い意見をどのように吸い上げまとめていくのか。
▽町長
声なき声を聞くということは、これは私だけでなく議員の皆さんにも同様に課せられた責務であろうと思う。私自身としては従来より申し上げているように各地区の常会、サロン、公民館等のサークル、地区の集い等々にお邪魔して直接声を聞くよう努めており、当然に住民の声を代表する議員、区長の皆さんの声、各種のアンケート調査、住民意識調査、各種審議会等々のご意見もしっかりと承っているつもり。
今回の学校の在り方検討会でも中学生、高校生まで委員に加えて声を聞くなど、これまでの審議会、検討会に比べて、より広く各界年代層の声を聞く努力をしている。
■衣斐良治議員
3)教育ビジョンについて
教育は未来への投資であり、揖斐川町の特性を生かした多様な人材が育つ町独自の教育を進める必要があると私は考える。
(1)今必要な教育は何か。町として、目指す教育の姿は何か。そして、その実現に向けて今後どうしていくのか。
(2)多様な学びの場、よりよい教育環境が必要であり、それをどのように考えているのか。
(3)教育振興基本計画いわゆる「教育ビジョン」を策定してはどうか。
▽町長現在、3次の策定替えを進めている総合計画の中に、教育分野で方針、指針が様々示されており、さらにはこれに加えて平成28年には教育大綱も策定されており、これらには今後の教育の目指すべき姿、将来の教育の在り方等々が記載されている。
教育ビジョンについては、教育長から説明する。
▽教育長
(1)本町の子供たちについては、昨年度の全国調査の結果、自己肯定感や社会参画意識の高さが伺える一方で、将来に向けたよりよい生き方や、望ましい職業観・勤労観の醸成などキャリア形成といった面で課題も認められる。
こうした現状も勘案し、今年度は、「一人一人の夢の実現に向け、たくましく生き抜いていくための基盤となる学力の育成を図ること」を学校教育の重点の一つに掲げ、各小中学校において、人間関係を築く力や、自己の生き方を考え主体的に進路を選択する能力の育成などに取り組んでいる。
これからの目指す教育や実現に向けた取組みについては、今後、新たに設置する「揖斐川町学校教育の在り方審議会」において、将来を展望した小中学校の教育の在り方について明らかにし、基本的な方針などを示していただこうと考えている。
(2)町内には、幼児園や幼稚園を始め、町立小中学校、県立揖斐高等学校および揖斐特別支援学校に加え、学びの多様化学校の指定を受けている西濃学園中学校・高等学校が設置されている。また、昨今では、不登校児童生徒を対象とする適応指導教室や民間のフリースクールも運営されていること、町主催の「地域学び塾」や「夏休み特別講座」等のほか十分とはいえないまでも、教育的ニーズに応える様々な学びの機会は提供されているものと考えている。
現在、町内にある各種の学校や機関は、幼児期からの教育、障がいのある子供への支援、心の悩みや不安に応える教育相談など高い専門性を有している。
いわば貴重な教育資源ともいえるこれらが連携・協働することによって、子供たち一人一人の豊かで、確かな成長を支えていくことができるものと考える。今後はそのための体制づくりを進め、質の高い教育を担保していきたい。
(3)「教育ビジョン」にあたる「教育振興基本計画」については、教育基本法第17条において、政府には策定を義務付けるとともに、地方公共団体には政府の計画を参酌し、地域の実情に応じて定めるよう努めることとされている。
本町では、「教育振興基本計画」を策定していないが、現行の「第2次総合計画」の基本目標3および方針7~9に施策を示すとともに、教育委員会が年度ごとに策定している「揖斐川町の教育の方針と重点」をもって、これに充てており、学校教育および社会教育の充実に資するよう努めているところ。
今後、策定予定の「第3次総合計画」の中で、「揖斐川町学校教育の在り方審議会」における議論も踏まえながら、本町にとって目指すべき教育の目標や施策等を明らかにし提示していきたいと考えている。