くらし ー特集ー 特殊詐欺 (2)

【県内で発生している代表的な犯罪手口】

● オレオレ詐欺(235件)
特殊詐欺の中で、最も被害者の多い詐欺です。親族、警察官、弁護士などを装い、親族が起こした事件・事故に対する示談金を名目に金銭をだまし取る、特殊詐欺の典型的な手口を使います。
お金が至急必要であると持ち掛け、焦らせて行動を急かすことで、冷静な判断をさせないように仕向けてきます。

● 架空料金請求詐欺(49件)
インターネット事業者などを名乗る犯人から、「インターネットの未納料金が発生している」などの連絡がきます。
携帯電話にショートメッセージ(SMS)が送られたり、法務省や裁判所などの名称で自宅にはがきが送付されることにより、実際には使用していない料金を支払わせようとしてきます。

● 還付金詐欺(30件)
自治体、税務署、年金事務所の職員などを名乗り、「医療費・保険料の過払い金や、一部未払いの年金がある」など、お金を受け取れるという内容の電話を掛けてきます。
犯人の指示通りにATMを操作すると、実際には犯人側の口座にお金が振り込まれてしまいます。

● キャッシュカード詐欺盗(24件)
近年、被害が急速に拡大している詐欺。警察官などを偽って電話を掛け、「キャッシュカードが不正に利用されている」「預金を保護する手続をする」と嘘の説明をしたうえで、キャッシュカードをすり替えて盗み取ります。「キャッシュカードの確認に行く」などの名目で警察官などになりすました犯人が自宅を訪れます。

● 預貯金詐欺(21件)
自治体や税務署の職員を名乗り、「医療費などの払い戻しがある。キャッシュカードの確認や取り替えの必要がある」などの口実で自宅を訪れ、キャッシュカードをだまし取ります。
「キャッシュカードを取りに行く」「手続きのため暗証番号を教えてほしい」などの要求が特徴的です。

● その他の特殊詐欺(21件)
今のところ頻度は多くありませんが、融資保証金詐欺、金融商品詐欺、ギャンブル詐欺、交際あっせん詐欺などの手口も確認されています。
どれも、「必ず儲かる」などと人の欲望を刺激し、金銭をだまし取る巧妙な手口を使ってきます。今後、これらの手口が拡大していく可能性は大いにあります。

⃝ SNS型投資詐欺(127件)
インターネット上に、著名人の名前・写真を悪用した嘘の投資広告を出し、「必ず儲かる投資方法を教えます」などとメッセージを送り、SNSに誘導します。
投資に関するメッセージのやりとりを重ねて被害者を信用させ、最終的に「投資金」や「手数料」などという名目で、金銭を振り込ませます。

○ SNS型ロマンス詐欺(68件)
SNSやマッチングアプリなどを使い、直接会うことなくやりとりを続けていく中で、相手に恋愛感情や親近感を抱かせ、最終的に金銭をだまし取ろうとする詐欺です。
結婚に伴う資金調達などを匂わせ、暗号資産の購入や架空の投資を勧め、お金を振り込ませようとしてきます。

カッコ内の数字は令和6年1月から12月までに県内で発生した件数(出典:防犯まちづくりニュース)
※ SNS型投資詐欺とSNS型ロマンス詐欺は特殊詐欺の分類には入りませんが、現在急増している詐欺です。