子育て 特集 令和7年 子ども議会(1)

8月5日、町の未来を担う子どもたちに河津町に対して抱く意見や質問を聞き、今後の町づくりに活かすため、「令和7年河津町子ども議会」が議場で開かれました。
河津中学校の生徒4人、河津小学校の児童6人の計10人が子ども議員として一般質問を行い、町へ自分たちの想いを届けました。

◆想いを伝える
町内の小中学校から応募と推薦により10人の子ども議員が集まりました。
はじめに岸重宏町長が「町民の考えや意見を聞いて行政運営に活かすことは町づくりに欠かせないことだと思っています。皆さんのような児童生徒も町民の一員であり、本日の子ども議会を通して一緒に考える機会としていきたいです」とあいさつを述べ、子ども議員の紹介の後、子ども議員任命書の交付を行いました。子ども議員を代表して土屋実緒さんが堂々と任命書を受け取りました。議長に長谷川晴士さん、副議長に大塩大夢さんが選出され、議員一人ずつ一般質問を円滑に進めました。
子ども議員は普段思っていることなど、それぞれの想いを落ち着いた口調で堂々と町長へ伝えました。一般質問には、町長、教育長が町の状況や取り組みについて説明し、真摯に答弁を行いました。
10人の子ども議員の、おもな一般質問とその内容を紹介します。

○1番 長谷川 晴士(はると)議員(河津小5年)
河津桜まつりについて
問:桜まつりでよくゴミを踏み、気分が悪くなります。ごみ袋を全部のお店に置けばごみのポイ捨てが減り、道がきれいになると思います。また、桜の咲く寸前まで様子を見て出店すればいいと思います。
答:(町長)現状で考えられるのは、基本的にごみは持ち帰ってもらうことと、買ったお店でできるだけ回収してもらうことがいいと思います。お店を開ける時期については、それぞれのお店の考え方があるかと思いますので、各お店も出店ルールを守って、桜を見に来る人が楽しんでもらえるように協力をしていただければと思います。

○2番 土屋 実緒(みお)議員(河津小5年)
地球温暖化対策
問:地球温暖化に関するニュースが最近多い気がします。地球温暖化が進む原因が二酸化炭素と分かりました。植林を日本で行っている活動を見ました。河津町でも木を植えることはできると思います。
答:(町長)地球温暖化対策について、リサイクルやリユースを推進する取り組みをしています。資源ごみリサイクルステーション施設の設置や、小学校統合により不要になった備品をリユースするために「メルカリショップ」を活用しています。また、植林活動についてですが、町では町有林の間伐などを進めて森林の保護育成に努めています。

○3番 山﨑 未涼(みすず)議員(河津小5年)
学校の防災対策
問:非常用持ち出し袋は小学校3階の少人数教室にあります。地震が起きた時に備えて、屋上に倉庫を作り、非常用持ち出し袋以外にも乾パンなどもまとめて置いたらいいと思います。
答:
(町長)学校の防災備品の設置場所については非常時の使いやすさなど必要があれば学校とも話し合い、どのような場所がベストなのか検討したいと思います。
(教育長)学校では、地域とのつながりや、皆さんの安全確保ができるよう「学校安全計画」や「学校防災計画」、「危機対応マニュアル」などを作成し、さまざまな災害対策に取り組んでいます。

○4番 大塩 大夢(ひろむ)議員(河津小5年)
旧西小学校体育館の使用
問:旧西小学校は統合して使われなくなりました。
西小の体育館を使えるようにしたら良いのではと思います。体育館を使えるようにしたら雨の日も遊べます。
答:(町長)日常的に使いたいことはわかりますが、管理の問題もあり、避難施設として考えております。議員がお尋ねのように、旧西小体育館が使えれば便利かと思いますが、鍵の貸し借りや日常の管理などをしなければならないことを考えると、当面は避難施設として活用したいと思います。町の持っている施設を有効に使って元気のある町にすることは大事ですので、引き続き皆さんと検討していきたいと思います。

○5番 山田 梓紗(あずさ)議員(河津小5年)
道路に穴が空いているとき
問:農協の前の横断歩道に穴が空いているところがあります。傘がはまったり、つまずいて転ぶ人がいるかもしれません。小さな穴が崩れてトラックが巻き込まれたニュースを見て心配になりました。
答:(町長)指摘のあった横断歩道の穴は、雨が降って水たまりができないようにするために、水を抜くための穴だということが分かりましたので、ご心配はいりません。道路に穴が空いているときには、一番身近である町役場に連絡してもらうのがいいかと思います。地域の安全を守るうえでも非常に大切なことなので、勇気を出して連絡をしてもらえればと思います。

○6番 宮本 彩(あや)議員(河津小5年)
横断歩道を増やして
問:学校の周りの横断歩道が少なくて困っています。学校で「横断歩道を渡りなさい」と言われましたが、遠回りをしないといけないので、増やしてくださるとうれしいです。
答:(町長)横断歩道の設置は静岡県公安委員会が決定します。それぞれの交差点や横断歩道で大きな渋滞を起こしているなど、人の安全を考えることと、車のスムーズな通行を確保するための2つの考えから設置の判断がされるものと思います。町も必要があれば警察などへの要望や、公安委員会の現地での状況立ち合いにも協力します。

○7番 宮崎 芽生(めい)議員(河津中1年)
自習スペースが欲しい
問:わたしは家より静かで集中できる、自習スペースを利用したいのですが、満席で使えない時があります。子どもが一人でも行けて、多くの利用者が使える自習スペースが欲しいです。
答:(教育長)安心安全な場所にするために、管理人が必要となるため図書館以外に日常的に場所を設けることは現状ではなかなか難しいです。一方で、長期休業中、小学校では一定期間、図書室を開放しているそうです。中学校も自習室として会議室の開放などを検討をお願いしたいです。文化の家では教育委員会の職員に確認してもらったうえで生涯学習室が空いている際には自習スペースとして利用できるようにしたいと思います。

○8番 江口 結菜(ゆうな)議員(河津中1年)
公園が少ないこと
問:今町内にある公園は家から遠く、遊具も少ないです。わたしは、公園を増やし、みんなが遊べる、走れるスペースや遊具を可能な限り置いて、古い遊具は点検して少しでも利用者が遊べたらいいと思います。
答:(町長)各年代の子ども達が楽しめる場所としてそれぞれの目的に合った公園があればよいと思います。町には小学生以上の遊べる公園などがありませんので、場所やお金などいろいろ考えると難しい点があるかと思います。しかし、子ども子育て支援事業計画を作成する際に行ったアンケートでの希望も多いことから、今ある公園などへの遊具の設置もできるかどうか考えたいです。