- 発行日 :
- 自治体名 : 愛知県安城市
- 広報紙名 : 広報あんじょう 令和7年4月号
■ふるさと納税の現状
ふるさと納税は、平成20年、地方と大都市の格差是正と地方創生を主目的に創設されました。その名のとおり、自分のふるさとや応援したい自治体に寄附を行うことを想定し、寄附額のうち、2千円を超える額が所得税と住民税から控除されるとともに、寄附した自治体から返礼として地元産品が贈られるしくみです。
全国の自治体は、ふるさと納税獲得のため、返礼品の選定に知恵を絞り、競争が過熱した結果、返礼品のルールを逸脱する事例が発生しました。また、ネットショッピングのような感覚で利用する人が増え、制度本来の趣旨から外れてきている気がします。
牛肉・海産物といった人気の高い産品を擁する自治体は、年間100億円を超える寄附金を集める一方、都市部では、逆に100億円超の減収を強いられているところがあり、格差是正どころか、逆格差が生じている現実があります。
さて、本市はどうかと言いますと、令和5年度ご寄附いただいている金額は約1億1900万円であったのに対し、本市民がふるさと納税を行ったことにより減収となった市民税額は約8億7000万円です。そのため、実に約7億5100万円の影響が出ています。さらにこの影響額は年々拡大しています。こうした減収が生じた場合、国から減収額の75%が地方交付税で補填されるわけですが、本市は地方交付税不交付団体のため、補填は受けられません。
また、寄附受納額の3割は返礼品に、2割は手数料に充てるので、手元に残るのは半分の金額となります。よって、差し引きゼロとするためには、減収額の2倍の約17億4000万円を集める必要があります。
返礼品に指定されていない本市の地場産品や体験プログラムの中には、魅力的なものがまだまだ多く埋もれていると思います。今後これらを地道に掘り起こし、積極的に売り込んでいきたいと考えています。そして市民の皆さんにもお願いします。返礼品としてブレイクしそうなモノ・コトを提案してください。SNSで「安城のいいもの・安城の魅力」をどんどん発信し、安城市のプロモーションに一役買ってください。このままでは安城市の貴重な財源がどんどん失われていきます。本市の財政危機を回避するためにも、ご協力をお願いいたします。
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