- 発行日 :
- 自治体名 : 愛知県豊明市
- 広報紙名 : 広報とよあけ 令和7年7月1日号
◆帰化植物であるが、繁殖力旺盛、日本の気候にマッチするアメリカフウロ
アメリカフウロは、北アメリカが原産のフウロソウ科の植物です。淡紅色や薄紫色の小さな花を咲かせる一年草または二年草で、日本では帰化植物として各地で見られます。特に強健で、病害虫に強いことが知られ、日本でも野生化しやすく、特に湿地や川辺など湿った環境を好み、環境省によって外来生物法による要注意外来生物に指定されており、管理が必要であることも把握しておく必要があります。
アメリカフウロの特徴は、淡紅色や薄紫色の小さな花と、掌状(しょうじょう)に深く切れ込んだ葉です。5枚の花弁を持つ小さな花は直径5~8mmほどで、葉の付け根から細い花柄を伸ばして咲きます。また、草丈が30~60cm程度に、茎は直立し、多くは繊維質です。アメリカフウロの葉は、互生しており、形状は長楕円形をしています。
アメリカフウロが侵略的な雑草と定義される理由は、その類稀な増殖力にあります。外来種であるアメリカフウロは、日本の自然環境に適応して急速に広がり、一度生育を始めると短期間で大きな群落を形成します。この強い繁殖力は、生態系の多様性を脅かしており、その阻止が大きな課題となっています。
豊明市史(自然)編集員 小笠原 昇一
※写真は広報紙38ページをご覧ください。