くらし 豊明市長 令和場所 其の六十六

◆今年は終戦から80年
豊明市長 小浮 正典(こうきまさふみ)

今年は第2次世界大戦の終戦から80年の節目の年です。市は議会に予算承認を得て、今年度、市民の皆様に平和に向けた活動実施を呼びかけ、2団体から申し込みがありました。第1弾は今月10日(日)14時から文化会館小ホールで開かれる「おかあさんの被爆ピアノ」上映会(13時開場、先着300人まで。無料)です。第2弾は偶然ながら、こちらも被爆ピアノを使用したコンサートで来年2月に予定されています(別途広報いたします)。広島・長崎の原爆爆心地近くで残った「被爆ピアノ」は複数台あり、その1台で演奏するそうです。市民の皆様、特に高校生や子どもたちに是非参加いただきたいと考えています。
私は今年のゴールデンウイークを使って、小学4年と2年の長女と長男を広島市の原爆ドームと平和記念資料館に連れていきました。彼らは原爆が広島市に投下された歴史があることは知っていましたが、どれだけ悲惨なことが市民に降りかかったのかは知りませんでした。恐怖で目を背けると思いましたが、2人ともじっくりと展示物を見ることができ、放射線被害の恐ろしさを理解できたようです。
戦争は人々に大量の死と不幸をもたらすだけです。世界のほとんどの人は戦争を憎んでいます。しかし、軍事政権や独裁者により戦争は繰り返されてきました。私たち一人ひとりはとても無力です。しかし、それぞれが平和を願い、できることを一歩でも二歩でも行動に移し、輪を広げることが平和の維持につながると考えます。広島や長崎の被爆者の皆様をはじめとした日本原水爆被害者団体協議会による地道な核兵器廃絶に向けた活動は昨年ノーベル平和賞を受賞し、実際に80年前の8月9日長崎より後に、戦争で核兵器は一度も使用されていないのです。