くらし 市長コラム Vol.152(2025.3.1)

■令和のまちづくり
津市長 前葉 泰幸

□大谷踏切再開通の先にあるもの
昨年12月28日、大谷踏切の拡幅工事が完了し再開通の運びとなりました。渡り初めには橋北中学校の生徒さんたちがご参加下さり、主要地方道津関線との交差点に新設された信号機を点灯しました。テープカットなどの華々しい演出は行いませんでしたが、地元を中心に100人ほどがお越しになり、喜びを共にすることができました。
この難事業の完成をきっかけに、次なる展開にご期待下さるお声を頂戴する機会が増え、市政への関心の高まりを実感しています。

□次世代のまちづくり
令和7年度は平成18年の合併から20年という節目の年です。旧10市町村が一つになるための大事業がおおむね形となり、行財政基盤を強化した津市は、市政運営のフェーズを上げ、新たな社会基盤を構築し、お一人お一人が心豊かに暮らせるまちを目指して動き始めています。

□事業化された第3の江戸橋
津駅が今の姿となって半世紀が経過し、駅東口の道路空間を未来志向でバージョンアップする国のバスタ構想が進行中です。市民からは津駅周辺市街地の道路網の整備を求める声が多く寄せられるようになりました。
特に、江戸橋周辺の渋滞解消は喫緊の課題です。志登茂川以南の県道上浜高茶屋久居線に加え、以北の海岸堤防上に河芸町島崎町線が平成27年度に開通しました。この2線を隔てる志登茂川に橋を渡せば、国道23号の東側で河芸から垂水までをつなぐ道路がもう1本できることになります
令和3年度、県は、市道の江戸橋、国道の新江戸橋に続く第3の江戸橋を県道として新設する予算を、初めて計上しました。以後、今年度までの4年間で総額1.3億円を投じ、測量設計や調査を実施し、津市は経費の半分を負担してきました。
とりわけ、新橋の南詰、島崎町側の道路は詳細設計の段階まで進んでおり、令和7年度は旧イオン津の交差点につながる道路の用地買収に取りかかることとなります。

□津駅北側に望まれるもう1本の立体交差
県道上浜高茶屋久居線と国道23号とが交差する上浜町二丁目の交差点から西進し、主要地方道津関線の上浜町六丁目とを結ぶ都市計画道路下部田垂水線は、延長720mの間に3本の鉄道と立体交差し、標高差17mを登りきる、技術的にも難易度が高く、巨額の費用を要する大事業です。
この路線についても、県と市は令和6年12月補正予算で、道路概略検討と将来交通量推計にかかる調査事業費を初めて計上しました。
三重大学病院前の渋滞解消に向け、県と連携して津駅周辺の道路整備の進捗(しんちょく)を図ってまいります

□大門・丸之内エリアの価値を高める
この春、大門の津センターパレスビル横の市営フェニックス通り駐車場が民営化されます。昨年、津市センターパレスホールを売却し、ホテルのバンケットホールとしてリニューアルオープンしたのに続き、老朽化した市営駐車場にも民間企業による設備投資を呼び込みます。
津センターパレスビルにとどまらず、中心市街地全体の土地・建物の利用を促進し、価値を高めていくことは、大門・丸之内地区未来ビジョンに掲げる主要な将来目標です。津市は地権者へのヒアリングを重ね、将来への思いや意向をお預かりしつつ、事業を展開したい方々のニーズをご登録いただくことで、時代に即した土地活用につながるシステムづくりに着手します。

□行政だからできること
社会情勢や人々の価値観が大きく変容する時代にあって、市民の皆さまのご意向を尊重したまちづくりは、日々の快適な暮らしを実現するための社会基盤整備とは別の時間軸で捉える必要があります。
生まれ育った土地に誇りと愛着を持つ地元の皆さまのお気持ちを最大限に尊重しながら、腰を据えてご納得いただけるまちづくりに取り組んでまいります。

※画像など詳しくは本紙をご覧ください。

ケーブルテレビ123chと津市ホームページでは、前葉市長がこのテーマについて語ります
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