くらし 津市長のメッセージ

■市民の命を守る受援計画と道路啓開計画
津市長 前葉 泰幸

大規模な災害が発生した際には、自衛隊や消防等の応援部隊の派遣、生活物資の配送などが、国や県、他の地方自治体等から行われる仕組みが整っています。しかし、その仕組みが機能するためには、被災した地方自治体が、迅速に支援の受け入れ体制を整えることが鍵となります。
津市は、平成30年に「津市災害時受援計画」を策定しましたが、市長が直接指揮する救援物資等の対応が中心で、自衛隊や警察などについては、それぞれの指揮命令系統に委ねる形でした。しかし、能登半島地震などの大規模災害に職員を派遣する中で、災害発生時における応援部隊の受け入れ体制の確立と、部隊活動のための的確な情報提供等が最も重要であると実感し、令和6年度に受援計画を抜本的に見直すことにしました。
また、受援を支える道路に関しては、倒壊家屋など道路上の障害物を取り除き、緊急車両を通す「道路啓開」を迅速に行う必要があります。そのため、津市独自の優先啓開ルートを位置付けた「津市道路啓開計画」を新たに策定しました。
これら二つの計画は、昨年度の津市総合防災訓練で実効性の検証を行い、訓練を視察された消防庁幹部からも全国的に例のない先進的な取り組みであると評価を受けました。
災害対策に終わりはありません。今後もあらゆる事態を想定し、各計画のブラッシュアップを積み重ね、市民の命を守る体制を強化してまいります。