- 発行日 :
- 自治体名 : 三重県津市
- 広報紙名 : 広報つ! 令和7年7月号
◆とどろく炎の鼓動! 数十秒の舞いに命をかけて
長さ1mの竹筒に火薬を詰め、人が抱えて噴出させる手筒花火。吹き上がる火柱は10mを超え、1000度の火の粉に耐えながら炎を上げる。津市唯一の手筒花火の揚げ手である美杉手筒会で、初めての女性揚げ手となったのが種橋さんだ。
種橋さんは祭巡りが好きで、県内の多くの祭を訪れていた。「15年前、美杉手筒会の手筒花火に出会い、その迫力と美しさのとりこになりました。命の危険を伴う花火だとは知っていましたが、自分もやってみたいと思いました」と当時を振り返る。
昨夏、美杉夏まつり納涼花火大会の終了後、美杉手筒会に直談判。念願の揚げ手となった。
その2カ月後、津まつりでの初舞台が決まった。練習に練習を重ね、自らが上げる手筒花火は自らで作るという習わしのもと、竹の切り出しから火薬を詰めるまで、先輩に教わりながら手筒花火を作った。
そして迎えた当日。夜のとばりが下りたお城公園。抱える手筒花火に火が付いた。怖さはなかった。降り注ぐ火の粉は熱かったが、その向こう側にいる、たくさんの観客の笑顔が鮮明に見えたことが印象的だった。
「揚げ手にしか見ることのできない光のトンネルに立てたことが、涙が出るほどうれしかった」と語る熱き炎の担い手は、今年も津まつりでその勇姿を見せる。
美杉手筒会 種橋(たねはし) マミさん
1981年生まれ、四日市市在住。25年の歴史がある美杉手筒花火の担い手として活躍中。同会のInstagramを立ち上げ、広報活動も行う。練習や打ち合わせのため、四日市から美杉まで毎週通うことも。
・夢はおばあちゃんになっても手筒花火を上げ続けること
・津のゆるキャラみすぎんが好きでグッズを集めています♪
※詳しくは本紙をご覧ください。