くらし 【特集】南海トラフ地震に備えて今、準備すること知っておくべきこと(2)

■[03]南海トラフ地震が実際に起きたら…
今いる場所、状況に応じて命を守る行動を
地震はいつ発生するか分からないため、必ずしも自宅にいるときに地震災害にあうわけではありません。自宅ではない会社や学校などの屋内、通勤・通学中の屋外、レジャーで訪れる海沿いや川沿い、山や森、街中などで遭遇する可能性も。その行動を誤れば命に関わることにもなり兼ねないため、場所ごとの命を守る行動を把握しておくことが重要です。
また、津波情報の発表の有無や内容、自宅の被害状況に応じた対応も必要となってきます。下記のフローチャートを参考に、各自の避難対応を確認しておきましょう。

▽避難対応フローチャート

安全な場所に避難したあと自宅などが被害を受け、住み続けられなくなってしまった場合は、親戚・友人宅などへの縁故避難や市が開設する避難所へ避難しましょう。

■[04]すぐできることから始めよう!日頃からの地震の備え
明日にも起こるかもしれない大規模地震に備え防災は日常の延長線上に
大規模地震は突発的に発生し、「南海トラフ地震臨時情報」の発表がないまま大規模地震が発生する可能性もあります。そのため、「南海トラフ地震臨時情報」に関係なく「日頃からの地震への備え」を実施することが重要です。
いざというときに適切な対応がとれるよう、自分が住む地域にはどのような災害リスクがあるのか、最寄りの避難場所はどこか、避難場所までのルート沿いはどのようになっているかを、避難先までの複数のルートを日頃から確認しておきましょう。自宅の耐震化や家具の固定、家族人数分の食品や衛生用品、生活用品の備蓄、家族の安否の確認方法などについても、今すぐ備えを始めましょう。
また、地震発生時の行動を事前にシミュレーションしておくことも大切です。防災はあくまでも日常の延長線上にあることを忘れないようにしましょう。

《地震への備えチェックリスト》
□安全な避難場所・避難経路の確認
避難場所や避難経路を確認。実際に歩いてみるなど危険箇所を把握し、安全なルートを確認しておきましょう。

□水や食料の備蓄
非常用持出袋とは別に、最低3日分、できれば1週間分の水や食料を家族の人数分確保。非常用トイレや衛生用品も準備しましょう。

□非常用持出袋の準備
非常食、水、常備薬、懐中電灯などを収納した持出袋を就寝時でもすぐに持ち出せる場所に準備しましょう。

□ラジオの準備
停電時やインターネットが使用できない場合に備えて、乾電池で使用できるラジオを備えましょう

□家具の固定およびガラス飛散防止策
大型家具は転倒防止器具で固定。窓ガラスには飛散防止フィルムを貼付。寝具は家具が倒れても安全な場所に配置しましょう。

□家族との連絡手段・集合場所を決めておく
災害用伝言ダイヤル(171)や災害用伝言板(web171)の使い方を確認。安否確認の方法を話し合っておきましょう。

□ペット避難
災害時にペットの命を守ることができるのは飼い主だけです。事前に備えをしておきましょう。

□縁故避難先の確保
自宅での安全確保が難しい場合に備え、あらかじめ親戚や知人に相談し、避難先の確保をしておきましょう。

□感震ブレーカーを設置
地震の揺れを感知して電気を自動的に遮断する装置。地震による電気火災を防ぐ効果が期待できます。