くらし こころに寄り添い命を守る(2)

■命を守るために知ってほしい 大切な人を守るためにできること~3つのキーワード~
1.気づき
家族や仲間の変化に気づき、声をかける
こころのSOSは自分では気づきにくいものです。中には、自分で気づいたとしても周りに迷惑をかけたくないため、誰にも相談せずに一人で抱え込む人もいます。だからこそ、周りの人はいつもと違う様子に気づき、声をかけることが大切です。

2.傾聴(けいちょう)
本人の気持ちを尊重し、耳を傾ける
相手の気持ちに寄り添い、相手のペースに合わせて、言いたいことや悩みをじっくり聴いて、ありのままを受け入れます。
「あなたは一人じゃない」と感じてもらうことが大切です。

3.つなぐ・見守る
早めに専門機関に相談するよう促す
温かく寄り添いながら見守る
話を聴いた人は、「自分だけで対処しなければ」と考える必要はありません。悩みの解決につなげるため、専門機関への相談を勧めましょう。また、専門機関などにつないだ後も声をかけ、「気にかけている」というメッセージを伝えましょう。悩みを抱えている人はすぐに元気になるわけではありませんので、焦らずに見守ることが大切です。

■医師コラム
伊勢総合病院 内科・総合診療科 副部長 谷崎隆太郎 医師
◇落ち込んでいる人を励ましてはいけない!?
自殺に至るまでには必ず何かしらの理由があります。多くは健康問題で、その中で最も多いのがうつ病です。うつ病は気分の落ち込みや意欲の低下が主な症状ですが、その病態は「がんばりすぎて、もうまともに考えることすらできないくらい心身が疲労している状態」であり「もう何をしてもがんばれない状態」です。目の前の落ち込んでいる人がもしうつ病だった場合、もうがんばれない状態なので、励まされるとがんばれない自分を責めてしまいます。
落ち込んでいる人に対して最初にやることは、励ましたりアドバイスしたりではなく、あなたの味方であると態度や表情で示した上で、肯定も否定もせず、まずはゆっくりと静かに話を聞くことなのです。

■心や体に不調を感じているあなたへ
めまいや頭痛がひどく、薬を飲んでも症状が改善されないなど不調が続く場合は、積み重なったストレスが原因かもしれません。ストレス反応は、体の症状としてあらわれることも多く、心のSOSに気づくための重要なサインです。「ちょっと疲れているだけ」と放置しておいてはいけません。
一見個人の問題と思われる健康問題や家庭問題であっても、専門機関への相談や治療などの社会的な支援で解決できることもあります。まずは相談してみませんか?

伊勢保健所:
【電話】0596-27-5148
月曜~金曜日、8:30~17:15(祝日・年末年始除く)

よりそいホットライン:
(24時間)電話悩み相談【電話】0120-279-338
月曜~金曜日、8:30~17:15(祝日・年末年始除く)

厚生労働省ホームページ:
【電話相談】悩みや年代によって選べる相談窓口があります
【SNS相談】勇気を出してまずは一歩
まもろう こころ→検索

三重県こころの健康センター:
【電話】0120-01-7823(三重県内のみ)
【電話】059-253-7823
月曜~金曜日、13:00~16:00(祝日・年末年始除く)

鳥羽市こころの健康づくり:
こころの健康・相談に関する情報
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問合せ:健康福祉課健康係
【電話】25-1146