くらし 防犯のすすめ(2)

▼家を狙入った犯罪
◎キーワードは「家に入れさせない」
〇家族や自分で取り組む防犯対策
侵入窃盗について、どのような対策が必要なのでしょうか?
いなべ警察署生活安全課の田代弘志さんに話を聞きました。

▽「入りにくい」家にしましょう
いなべ警察署 生活安全課 田代弘志さん
泥棒は、侵入できそうな家を選んでいます。彼らは、侵入窃盗するために必ず下見を行い、住人の不在時間や鍵のかかっていない窓などを見ています。いなべ市では鍵のかかっていない家が多く見受けられるので、まずは「施錠の徹底」に取り組みましょう。「在宅中でも施錠」が基本と考えてください。
泥棒は、侵入に5分以上かかると約7割が諦めると言われています。シャッターや雨戸を閉めることで侵入に時間をかけさせ、諦めさせることができます。雨戸が無い場合は、補助錠や防犯フィルムを取り付けましょう。
また、泥棒は光を嫌います。センサーライトを付けたり、不在と思わせないように部屋の電気を点けっぱなしにしたりすることも有効です。
そして、防犯砂利などの音が出るものも非常に嫌がります。
防犯意識の高いことが見てわかる家には、泥棒は寄り付きません。簡単に取り組めることから対策して、「入りにくい」と思わせましょう。

《在宅時の侵入が3割》

「忍び込み」は住人が夜間就寝中に侵入されることで、「居空き」は住人が在宅中に侵入されることです。在宅中の侵入は侵入窃盗全体の約3割を占めます。犯人と鉢合わせするリスクも高いので、在宅中でも必ず施錠をしましょう。

《約半数が「無締まり」で侵入》

住宅で発生する侵入窃盗の侵入方法は、鍵のかけ忘れの「無締まり」が一番多く、全体の半数近くを占めます。面倒でも、ゴミ出しなどの数分の外出であっても施錠を徹底しましょう。
出典:警察庁「令和5年の刑法犯に関する統計資料」

◇自宅を守る防犯対策
・窓に補助錠や防犯フィルムを付ける
・窓からの侵入が多いので、施錠を徹底し、雨戸やシャッターを閉める
・センサーライトや録画機能付きインターホン、防犯カメラを取り付ける。ステッカーも効果的
・現金は金融機関に保管し、家で保管しない
・勝手口の鍵のかけ忘れが多いので、施錠の徹底を!
・玄関には複数のロックを付ける。高い位置への増設が効果的
・家の周囲は普通の砂利よりも大きな音が鳴る防犯砂利を敷く
・車の中に鞄(貴重品)を置いたままにしない

「家に入れさせない!」
犯罪者が訪問業者を装って住人の情報を聞き出そうとする場合もあります。うっかりと「息子は遠方で、普段は一人暮らし」などと話して、家族構成に関する情報を与えないようにしましょう。
見慣れない訪問業者には、インターホンや玄関ドア越しに対応し、家の中に入れさせないようにしましょう。

【闇バイト関連の強盗事件】
インターネットやSNSで、闇バイトとして犯行の下見役や実行役を募集し、実行犯・かけ子・受け子などの役割分担をして組織的な犯罪を行います。バールで玄関をこじ開けるなど、強引な手口が特徴です。
〇対策
シャッターや複数ロックなどで簡単に家に入れさせないような対策を行いましょう。
もし侵入されてしまった場合に、すぐに110番できるように、就寝時でも携帯電話を身近なところに置いておきましょう。