くらし [大人もこどもも一緒に考えてみましょう]言葉で人を傷つけないために

「言葉で人を傷つけてしまった」という経験は多くの人にあるのではないでしょうか。市内の小中学校でも、実際にこどもたちの間で言葉によるトラブルが起こっています。そんな中で、こどもたちは「人を傷つける言葉」を使うことがどうして好ましくないのか、そういった「人を傷つける言葉」を使ってしまった場合にどういう人をどのように傷つけるのかということについて、学校や地域などで学習を重ねてきています。
こどもたちは、「人を傷つける言葉」を聞いたときに、「その言葉は使ったらあかんやん。みんなで勉強したやろ。」と声をかけ合うなど、「人を傷つける言葉」のおかしさに気づき、行動できることが増えています。

■2017年度から2024年12月現在までの市内小中学校での発言報告

■「人を傷つける言葉」を使ってしまった場面
・友だちとのトラブルがきっかけで…
きっかけはささいなことですが、口論やけんかになって、相手を負かそうとして「人を傷つける言葉」が出てしまうことがあります。
・自分のことを、見下してしまって…
友だちができていることができない、自分ができたことが人から認められないという場面で、自分自身を見下してしまったり、悔しい・悲しいという気持ちから自分を守るために「人を傷つける言葉」が出てしまうことがあります。
・とてもすごいことや、びっくりすることが起きて…
悪いことが起きた場合に限らず、自分自身では予想もつかないような良いことや、すごいこと、びっくりするようなことが起きたときに、「人を傷つける言葉」を使ってしまうことがあります。

■こどもたちは親しい人や大人の言葉を聞いています
「人を傷つける言葉」をどこで聞いたのかこどもたちに聞くと、「親や祖父母、兄弟など家族から」「YouTubeやSNS、インターネットから」「友だちから」という回答が多く見られました。
こどもたちは、普段の生活の中で、親しい人が使っていたり、大好きなユーチューバーが使っていたりする言葉を、大人が知らない間に覚えて使ってしまいます。その言葉の中には「人を傷つける言葉」が混じっていることがあります。

■「なぜだめなのか」みんなで考えよう
「人を傷つける言葉」を直接相手に言ってしまうことはもちろん問題ですが、その発言を周囲で聞いていて「傷ついてしまう」人がいます。
「人を傷つけよう」「差別しよう」という気持ちがないのに「人を傷つける言葉」を使ってはいけないということについて、「言葉狩り」ではないかという意見もあります。けれど、自分が知らない間に「傷ついてしまう」人がいる言葉を使わなくても、いったん立ち止まって、違う言葉に置き換えることができるのではないでしょうか。
なかでも、こどもたちのこれらの言葉の中に「ヘイトスピーチ解消法」という法律で「外国人差別」とされる言葉が混じっています。こどもたちが外国につながる友だちを「差別」してしまわないよう、周りの大人たち自身が、「人を傷つける言葉」を使ってしまっていないか、もう一度考えてみましょう。

問合せ:人権政策課
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