- 発行日 :
- 自治体名 : 三重県伊賀市
- 広報紙名 : 広報いが 2025年7月号
◆病院で働く認知症看護認定看護師について紹介します
高齢化の進展とともに認知症と診断される人が増えています。認知症は、物忘れが多くなったり、時間、場所が分からなくなるなど、脳の機能が低下する病気です。
認知症看護認定看護師は、認知症の人が安心して過ごすことができるように支援する看護師です。患者さん一人ひとりの状態や気持ちに寄り添い、尊厳を大切にしたケアができるよう取り組んでいます。
具体的な支援の一例として、認知症の患者さんが入院する際は、普段の様子や好み、苦手なことなどを家族から聞き取ったり、落ち着きや安心感が得られる物などを自宅から持ってきてもらったりしています。例えば、いつも使っている時計やカレンダーで時間を確認したり、家族の写真を見て自分の日常を思い出したりすることで、混乱を減らし、安心していただくことにつながります。
また、看護師や介護福祉士への指導や助言を通じて、病院全体の認知症ケアの質を高める役割を担っています。定期的に勉強会を開催し患者さんに関わるスタッフ全員が自信をもってケアできる環境づくりに努めています。
こうした活動により、患者さんや関係するすべての人が安心できる医療環境の実現をめざしていきたいと考えています。
(認知症看護認定看護師 岩倉 英理子)