- 発行日 :
- 自治体名 : 京都府京田辺市
- 広報紙名 : ほっと京たなべ 令和7年3月号(No.946)
■〔Interview〕タナクロに関わる人の声
◆就労支援事業所をまとめるコーディネーター
一般社団法人 京田辺みんなの働くプロジェクト 代表 栗山由生さん(46)
〔助ける対象からサービスを受けることで障がい者の見方が変われば〕
20歳の時にバイク事故で脊髄損傷したことで車いす生活になりました。
趣味は、実家から送られてくる野菜で副菜を作りお酒を飲むことです。また、最近では2・3カ月に1度のペースで演劇鑑賞を楽しんでいます。
◇法人の活動内容は
令和4年4月に設立した法人で、名称は参画する就労支援事業所(以下、事業所)の利用者に募り、人気投票で「京田辺みんなの働くプロジェクト」と命名しました。
活動内容は、市内にある7つの事業所と連携して就労支援を行っています。活動の1つとして、本法人が持つ産業ネットワークを生かして、障がい者へ仕事を発注したい企業・団体と事業所を結びつけることで仕事を創出しています。事業所によって扱う商品や得意とする技術・人材が異なるため、幅広いニーズに対応できることが強みです。事業所を利用している障がい者の賃金(工賃)を上げることが、当面の目標です。
◇最近の実績は
車販売会社からの依頼で、ノベルティーとしてさまざまな事業所の商品を詰め合わせて200セット納品したところ、とても好評でした。入れ物には、施設利用者が描いたデザインで飾ったエコバッグを採用しました。また、封入作業などの軽作業も受注しています。
◇企画したイベントは
これまでに3回、田辺公園花見山などで「みんフェス」というイベントを開きました。各事業所が作る商品の販売や、支援学校の生徒による吹奏楽コンサートなどを企画しました。回を重ねるごとに内容や規模、参加団体が充実し、来場者数も増えました。
◇タナクロの存在は
素晴らしいステージを用意していただいたと喜んでいます。カフェやマルシェなどのイベントを通じて、障がい者と市民のつながりが生まれます。また、障がい者の持つ多様なスキルや特性がさまざまな場面で生かせるので、活躍の場が広がると思っています。
◇市民の皆さんにメッセージ
障がい者が主催するイベントは、「特別なもの」という目で見られがちなため、興味のある人しか来場しない傾向があります。タナクロには固定観念を持たずに気軽に遊びに来てもらいたいです。今まで助ける対象と見ていた人から、逆にサービスを提供してもらうことで、障がい者に対する見方を変えていければと考えています。
「私たちが居心地の良い公園づくりに取り組んでいます」(タナクロスタッフの皆さん)