- 発行日 :
- 自治体名 : 大阪府貝塚市
- 広報紙名 : 広報かいづか 令和7年4月号
■在阪の各国総領事館とご縁を紡ぐ~万博開催時の誘客、そして今後の国際交流へ~
府内には16もの諸外国の総領事館などが置かれています。その業務は、訪日中の自国民の保護・支援、政治・経済などの情報収集、広報文化活動など、多岐にわたります。
私は、平成18年から3年間、外交官として在ブラジル大使館での勤務しました。外交官は日々報道記事をチェックし、その記事の背景事情について相手国側政府関係者に取材するなど、情報収集のアンテナを張っています。ただ、振り返るに、各都市の市長と面会してその都市の魅力に関する情報収集ができる機会はほとんどありませんでした。
ならば、万博開催を控え「座して待つ」のではなく、こちらから貝塚の魅力を外交団に伝え、知名度を上げ、まずは訪日客の滞在先の選択肢に貝塚を加えてもらえるようにと、私はいま各国の総領事にお会いして貝塚のPR活動を「戦略的」に展開しているところです。実際、ある総領事からは「総領事館として日頃から情報収集に努めているが、市長から直接ストーリーを聞けることはなかなかない。さらに深く取材させたい」といった反応も得ました。
私は、万博開催時の誘客のみならず、さらに今後の国際交流へとつなげていくためには、まさに「戦略的」な相手国ごとのストーリー展開が重要だと考えています。各国の総領事とは、今回の万博こそ、次代を生きる若者にとって、グローバルな課題に対し、人種・民族、文化、宗教などの違いを越え、英知を結集し皆で解を見つけていくことの大切さ、すばらしさに気づく機会にしなければならないと意見が一致しています。
オーストラリア総領事との間では、本市が人権尊重のまちづくりに特に注力していること、そしてクリケットはオーストラリアでは先住民、白人系移民、中華系移民などの違いを越えて国民がつながり合うスポーツとして楽しまれている中で、フィールドを有する自治体として、クリケットを切り口に多様性を尊重する国際交流を推進していこうとする本市の姿勢に深い共感を持っていただけました。
また、オランダ総領事との間では、オランダは標高が低く地球温暖化による海面上昇に対する危機意識が高いことを念頭に、本市には国際環境認証のブルーフラッグを得ている二色の浜があり、市立施設では珍しい登録博物館である自然遊学館においては自然生態系の保全活動を推進していること、本市には開業100周年の水間鉄道があり、自家用車に過度に依存しない公共交通中心のまちづくりを進めていることなどをPRし、大きな関心を寄せていただけました。
「セカイトツナガル」「世界につなげる」ために、在阪外交団とのご縁をこれからも能動的に紡いでいこうと考えています。
問合せ先:魅力づくり推進課
【電話】072-433-7232