- 発行日 :
- 自治体名 : 大阪府枚方市
- 広報紙名 : 広報ひらかた 令和7年3月号 No.1339
国の地震調査委員会は、南海トラフ巨大地震が今後30年以内に起きる確率について、1月1日時点で、これまでの「70~80%」を「80%程度」に引き上げました。いつ起きてもおかしくない南海トラフ地震を含む巨大地震への備えとともに、昨夏以来2回出された南海トラフ地震臨時情報について確認しておきましょう。
■南海トラフ地震とは
駿河湾から日向灘にかけてのプレート境界を震源域に100年~150年間隔で発生してきた大規模地震で、前回発生時から約80年が経過しています。市内で想定される最大震度は6弱で、被害想定は下表の通り。
出典:平成25・26年度南海トラフ巨大地震災害対策等検討部会(大阪府)公表資料
■改めて確認! 南海トラフ地震臨時情報が発表されたら
南海トラフ地震臨時情報は、南海トラフ沿いで異常な現象が観測された場合や地震発生の可能性が相対的に高まっていると評価された場合などに気象庁から発表されます。昨年8月には日向灘を震源とするマグニチュード7.1の地震が発生し「巨大地震注意」が、今年1月にも同じ震源域で地震が起き、「調査終了」が発表されました。発表される情報の違いやとるべき行動を確認しましょう。
□お持ちですか?防災ガイド
地震や風水害・土砂災害のハザードマップ、避難所などを掲載。英語や中国語など6カ国語の翻訳版も。
配布場所:市役所別館3階危機管理対策推進課、各支所。市ホームページでも閲覧可(本紙コード)。
□自動音声配信電話サービス
スマートフォンなどを持っていない高齢者などを対象に市が発令する避難情報(高齢者等避難、避難指示など)を自宅の固定電話に配信します。詳細は危機管理対策推進課へお問い合わせを。
■阪神淡路大震災から30年 災害を教訓に明日へ生かす市の備え
□1月17日に災害対策本部訓練を実施
巨大地震への備えを考えるきっかけになった阪神淡路大震災から30年。市は1月17日、市内で震度6強の地震が起きた想定で災害対策本部訓練を実施。伏見市長は「避難情報を早めに出す必要性などさまざまな気づきがあった。今後に生かしていく」と話し、巨大地震への備えを再確認しました。
・市民役から電話で次々と寄せられる被災状況を聞き取る職員
・寄せられた情報は災害情報システムに入力し、対応を判断
・伏見市長を本部長とする災害対策本部で情報共有・対応を協議
□113の企業・団体と締結 防災備蓄品災害時の応援協定
市は災害時の救助活動や被災者支援、迅速な復興を目的に113の企業・団体と災害時応援協定を締結しています。物流停止時の運送などのほか、乾電池や電源類などの備蓄・提供などさまざまな形で支援体制を整えています。
□防災備蓄品
市では府との共通方針に基づき、災害時に被災者支援のために必要とされる以下の重点品目11点などを備蓄しています。
アルファ化米、おかゆ、毛布、粉ミルク、哺乳瓶、子ども用・大人用おむつ、災害用トイレ、生理用品、トイレットペーパー、マスク。
水は490ml缶(左写真)を約8万4000本備蓄しているほか、市上下水道局が保有する給水車(右写真)3台が市内を巡回し供給します。
※写真は本紙をご覧ください。
■巨大地震発生をイメージし、やるべきことをやっておく
30年前の阪神淡路大震災の時に神戸に住んでいたなら、どうだっただろうか。1月1日の元日に枚方で被災した場合は…?一人一人が枚方で巨大地震が起きたらどうなるのだろうかと普段からイメージし、状況に備えておくことが大切です。災害対策は万全ですか?
まずは自分や家族が自宅で被災したときに備え、家具の固定や飲料水の備蓄など、やるべきことをやっておく。また、必ずしも自宅で被災するとは限りません。外出先や旅先で災害が発生したときのことも考えておきましょう。
普段から備えておくことが、災害時には何倍にもなって役立ちます。
市の災害対策本部訓練の総括を担当
人と防災未来センター リサーチフェロー
関西国際大学講師 河田慈人さん
■いざという時に備えて切り取り、保存を!
□SNSなどで最新の避難所や災害情報を
被災時は最新の情報を得ることが大切です。災害情報は市公式LINE・X(旧ツイッター)で発信しているほか、VACAN(バカン)では避難所の混雑状況なども。事前に登録し、災害時に確認を。
市公式LINE
市公式X
VACAN
※二次元コードは本紙をご覧ください
□非常持ち出し品と備蓄品
非常持ち出し袋は重さ10kg程度を目安に準備を。季節を意識し年に2回程度、中身の確認を。また在宅避難も想定し、最低3日、できれば1週間分の備蓄品の準備も。詳細は防災ガイドの28ページ参照。
非常用持ち出し品(例)
・貴重品…身分証明書や現金(小銭)など
・医療品類…お薬手帳や常備薬、衛生用品
・避難用具…懐中電灯や携帯ラジオなど
・非常食品…乾パンや飲料水など
・その他…タオル、下着、靴下、歯ブラシ、防寒着、雨具、生理用品など
備蓄品(例)
・食料品…飲料水(1人1日3ℓ目安)、アルファ化米などの非常食
・生活用品…給水用ポリタンク、簡易トイレ、カセットコンロ・ボンベ、ランタンなど
問合せ:危機管理対策推進課
【電話】841・1270【FAX】841・3092