くらし 情報ひろば「人権」(1)

■「だれか」ではなく「あなた」が、「いつか」ではなく「いま」 変えていく未来を描こう
男女共同参画社会:すべての個人が、互いに人権を尊重し、喜びも責任も分かち合い、性別にとらわれることなく、個性や能力を発揮できる社会

◆男女共同参画とは?
「男女共同参画(ジェンダー平等)」という言葉にどんなイメージをお持ちですか。女性が管理職になる、男性が積極的に育休を取る、ワーク・ライフ・バランスを推し進めるなど、人によって言葉のイメージは異なると思います。
そして一人ひとりの持つイメージは時として「こうあるべき」を生み出します。それが日常にある自他の選択に影響していたら、その人らしい選択が選べなくなるかもしれません。
男女共同参画の本来の目標は「人権尊重に基づく男女の自立」です。それぞれの具体的なイメージの先にある普遍的な価値を共有する社会を思い描き、市は取り組んでいます。

◆河内長野市ではどんなことに取り組んでいるの?
○IRISとコラボイベント
中高生とその保護者を対象に、身近な理系女性のロールモデルである大阪公立大学の理系女子大学院生チームIRIS(アイリス)と交流し、進路選択時の考え方を聞いたり、自己探索ワークに取り組むなどして、進路について考え、相談できる講座を実施しました。

IRISは、情報学、理学、工学、農学、獣医学、医学、リハビリテーション学など、幅広い分野から構成された女子大学院生チーム。女性研究者のロールモデルとして、地域の小中高校生に実験教室や、理系に興味のある女子中高生に進路選択講演会などのイベントを実施するなど、様々な活動を行っています。

○女性のためのつながりサポート「おしゃべり会」
孤独・孤立で不安を抱えた女性に向けた居場所づくり(講座)です。自分の心や身体と向き合ったり、ほっと一息ついたり、毎日が少し過ごしやすくなるように実施しています。

次回は「娘との関わりについて」。母娘をテーマに女性カウンセラーがお話します。個別相談も同時開催。
日時:3月11日(火)午前9時30分~
申込み:電話、または本紙QRから

○生理用品の無償配布
様々な理由により、生理用品の購入が困難(生理の貧困)な女性に対し、無償で生理用品をお渡ししています。
令和4年度は59個、令和5年度は174個を配付しました。

生理の貧困は、生理用品が手に入らないということだけではなく、身体や心にも影響を与える問題と考えています。
※受取方法などの詳細は本紙QRからご確認ください。

○市民とともに teamあごら
市民団体team(チーム)あごらとともに毎年テーマを決めて、テーマに沿った講演会やシネマ上映することで、男女共同参画を考える機会としています。また天野山金剛寺のパープルライトアップやパネル展示などの取り組みも行っています。

◆男性はどこに相談すればいいの?
専門の男性相談員に匿名で電話相談できます。
○大阪府男性のための電話相談
【電話】06-6910-6596
・第1・第4水曜日 午後4時~8時
・第2・第3土曜日 午前11時~午後3時

○『男』悩みのホットライン
【電話】06-6945-0252
毎月第1・2・3月曜日 午後7時~9時

○“生きづらさ”に心を寄せる~男性相談の視点から~
京都橘大学総合心理学部准教授・カウンセリングオフィス天満橋代表 濱田智崇(はまだともたか)さん

1995年秋、大阪で「『男』悩みのホットライン」を開設しました。開設当初、かけてくる人がいるのか?と不安でしたが、取り越し苦労でした。受話器を置けば、またすぐ次の電話が鳴るという状況が開設当初から続いています。男性の生きづらさの要因の一つとして、自分自身で「男たるものかくあるべし」と思い込む傾向があると言えます。その「かくあるべし」を満たさない自分を認められず、人にも見せたくないのです。
まず自分の中にある「~ねばならない」「~すべき」の存在に気づき「~だったらいい」「~したい」に置き換えてみてください。
専門家に相談することは、一人で抱えていたストレスを受け止めてもらい、自分のことを分かってもらえるという安心感や、話すことで自分のことが整理されて新たな気づきを得ることに繋(つな)がるかもしれません。私たちは誰かにお話しすることに意味があると考えています。お話して、「生きづらさ」に心を寄せることから始めてみましょう。

◆カウンセラーに相談するほどの悩みじゃないかも…
相談内容は多岐にわたります。「こんな事で相談してもいいのかな」「自分の問題だから…」と思わずにご相談ください。また移動するのが大変だったり、時間が合わないという人には電話相談も実施しています。
・女性のための相談(対面)
・女性のための電話相談
※詳細は本紙31ページをご確認ください。

・令和5年度相談内容(女性のための相談(対面))