健康 知っていますか?未来を守る薬の話―命を落とさないために、今、私たちにできること―

病院でもらう「抗菌薬」は、細菌による感染症に効果がある薬で、私たちの命を守るために欠かせないものです。この抗菌薬が効かなくなることを「AMR(エーエムアール)(薬剤耐性)」と言い、今、世界中で深刻な問題が起こっています。

■AMRってなんだろう?
AMRとは、抗菌薬を不適切に使用することで、体内の細菌がその抗菌薬に対して耐性を持ち、薬が効かなくなってしまう現象のことです。

▽AMRが進むと…
・耐性を持った菌(耐性菌)が増える

・感染症の治療が難しくなる

・重症化のリスクが高まる

■耐性菌を増やしてしまう主な要因
・「早く治したいから強い薬を」といった患者からの要望、不必要な服用、指示された期間よりも早い服用の中止(風邪には抗菌薬は効きません)
・家畜の病気予防や成長促進のための抗菌薬の使用

■なぜ今、問題なの?
AMRによって命を落とす人は、世界中ですでに年間100万人超。対策が遅れれば、2050年には年間1,000万人以上が亡くなるという予測もあります。
・風邪や肺炎、小さなけがも重症化し、命に関わる病気に…
・手術やがん治療も危険に…

抗菌薬が効かなくなる未来は、私たちの日常生活のすぐそばに迫っています

■未来を守るために、私たちができる4つの行動
未来を守るために、今日からできることを始めてみませんか?

(1)不必要な薬を求めない!
医師に必要がないと言われたら、抗菌薬の処方を求めないようにしましょう。また、残った抗菌薬を自己判断で使わないようにしましょう。

(2)きちんと飲み切る!
抗菌薬の服用を途中でやめてしまうと、生き残った細菌が耐性菌になる可能性があります。医師の指示通り、最後まで飲み切りましょう。

(3)感染症を予防し、広げない!
手洗いやうがい、咳エチケット、予防接種、バランスのとれた食事などを心掛け、抗菌薬を使う機会を減らしましょう。

(4)正しく知ることから始めましょう!
「知ること」が対策の第一歩!この機会に、家族や周りの人と話し、正しい知識を広めましょう。

問合せ:地域医療課
【電話】221-2399