文化 【特集】受け継がれる味 西谷ちまき(2)

■作って 食べて 西谷ちまきの味を知ろう!
にしたにちまきたいけんかい
日時:6月20日(金)17時半~20時半
場所:中央公民館
対象者:市内在住の小・中学生(保護者の同伴可)
定員(抽選):20人
内容:西谷ちまき保存会による講義の後に、伝統的な調理法でちまきを作って食べてみよう
申込み:6月10日(火)までに本紙二次元コードから

問合せ:(一社)宝塚青年会議所の十時(ととき)さん
【電話】090・6912・2733

■インタビュー
継承活動を続ける西谷ちまき保存会の2人にお話を伺いました。
・会長 岡田 幹夫さん
・副会長 仲 清人さん

◇西谷ちまきが受け継がれてきた理由
米作りが盛んな西谷地区は、五穀豊穣(ほうじょう)を願い、神仏に対する気持ちが強い地域でした。田植えの時期に作るちまきは、豊作や子孫繁栄を祈って神仏にお供えされてきました。ちまきが田植えと神仏信仰を結ぶ食べ物だったからこそ、受け継がれてきたのだと思います。

◇伝統を守るための取り組み
西谷ちまきは、約20年前に一時途絶えていたんです。これを復活しようと平成30(2018)年に「西谷ちまき保存会」の活動が始まりました。「昔食べたものをもう一度食べたい」「おばあちゃんから話を聞いたことがあるので作ってみたい」と幅広い世代の人たちや、青年会議所、教育委員会などが関わってくれるようになり、継承活動が軌道に乗ってきました。令和5(2023)年には100年フードにも認定され、今では全国からちまきを目当てに西谷に来てくれる人がいます。

◇次の100年につなぐために
毎年6月に西谷ちまきに関するイベントを開催するほか、小・中学校で特別講座などの活動を行っています。西谷中学校の生徒が地元の自慢として「ちまき」を他県の子どもに紹介したと聞いた時はうれしかったです。
「文化」は長い年月をかけて築かれるものですが、関心が薄れればあっという間に失われてしまいます。未来へつないでいくためにも、若い世代へ受け継ぐことが必要です。今後も地域団体や行政などと一緒に活動を続け、宝塚市の宝物である西谷ちまきの食文化を多くの人に知ってもらいたいです。

▽参考文献
宝塚市教育委員会、宝塚市文化財調査報告第41集
宝塚市指定無形民俗文化財 西谷地区のちまきの食文化調査報告書
-無形民俗文化財指定に係わる全国および西谷地区のちまき調査報告-、令和6年6月

問合せ:社会教育課
【電話】77・2029【FAX】71・1891