- 発行日 :
- 自治体名 : 兵庫県川西市
- 広報紙名 : 広報かわにし milife 令和7年2月号
■これってどうなるの?地域クラブQandA
Q:学校以外の場所で活動するのですか。一度帰宅しないといけないですか
A:地域クラブはさまざまな場所で活動します。自分の学校以外で活動するクラブは、移動が必要です。自分の学校で活動する場合、平日の放課後はそのまま帰宅せずに参加できます。ただし、遅い時間に活動が始まる場合は学校と相談してください。
Q:学校の先生はもう顧問になってくれないのですか
A:今までは必ず部活動の顧問になること(全員顧問制)を原則としていましたが、今後は義務ではなくなります。先生の中には、地域クラブを立ち上げるなど、一人の協力者として指導を希望している人もいます。
Q:地域クラブには市教育委員会は関わりますか
A:施設の活用などについて支援をしたり、地域クラブの指導者の募集や研修を行ったりします。また、トラブルがあった時はサポートし、必要に応じて地域指導者に指導助言するなど、これからも関わりは続いていきます。
Q:地域クラブとして大会に出場することはできますか
A:県中学校体育連盟に申請をすれば、地域クラブとして部活動と同じように大会に出場できます。同連盟に登録するかは、地域クラブによるので、各クラブに方針を確認してください。
Q:地域クラブにかかるお金が心配です
A:地域クラブによってかかるお金は変わってきます。これまでは教員が無償で指導を行っていたため、今後は費用負担が大きくなる場合もあります。市としては、学校施設の無償開放や備品の利用を認めることで、負担軽減につながるよう支援していきます
Q:クラブ活動をしないと内申点に影響があると聞きました
A:部活動への入部が内申点に影響することはありません。ただし、部活動でも地域クラブでも、素晴らしい成績を修めた場合は、一部の高校で入試の際に加味されます。地域クラブの目的はさまざまなので、興味のある地域クラブがあれば参加してください。
■参加者の声 Interview
◆東谷バレーボールクラブ
令和6年度から部活動の受け皿となるために活動を始めた東谷バレーボールクラブ。部活動から移行して変わったことや地域クラブへの思いを聞いてみました。
◇地域指導者 山口かのこさん
地域クラブの立ち上げに誘われ、部活動が縮小されてしまうのはさみしいと思い指導者になりました。バレーをしたい子どもたちに活躍できる場をつくれて良かったです。
◇教員 山本良祐さん
地域クラブになったことで、教員の都合に左右されずに活動できるのがいいところ。活動時間が増え、生徒のもっとやりたいという気持ちに応えることができました。
◇キャプテン 坂本陸さん
地域クラブは、下校時間を気にせず活動できるので、練習がしやすくなりました。他校から来る子もいるので、互いに高め合うことができてうれしいです。
■教育長メッセージ
◆社会で支えるクラブ活動
教育長 石田剛
◇持続可能な部活動に
中学校の部活動は、スポーツや文化活動を通して異学年を含めた仲間・教員と交流することや、自分の目標に向かって取り組む中で達成感を得ることなど、教育的意義は大きいと考えています。
一方、その仕組みは教員のボランティアに依存する部分が大きく、持続可能な形でこれからも行っていくことは難しくなりました。
その中で市教育委員会は、子どもたちが今までと変わりない多様な体験を積み重ねるために、部活動を社会全体で支えていくための仕組みとして、「地域クラブ」への移行を進めています。
◇活動を支える地域の力
地域クラブに移行することで、子どもたちは今まで以上により専門的な指導の下、多様な経験をすることができると考えています。
すでに活動しているクラブも含めて、市では現在69の地域クラブが子どもたちの活動を支援するために登録手続きを済ませています。これも、子どもたちに多様な活動を経験してほしいという、地域や保護者の方々の思いの表れであり、川西の地域の力であると感謝しています。
今後も趣旨をご理解の上、持続可能なクラブ活動を行っていくためにも、引き続きご協力をお願いします。
■市長メッセージ
◆変わらない活動を子どもたちに
市長 越田謙治郎
◇子どものために改革を
「部活動がなくなるの?」という声を頂くことがあります。30年前と比べて、子どもの数が約25%少なくなった今、中学生が放課後や休日にスポーツ・文化活動を続けるには、改革が必要です。
部活動に思い入れがあり、今まで通りの部活動を望む人もいます。しかし、部活動は将来的に持続可能ではない制度です。私たちは、この厳しい現実を直視し、大きな覚悟をもって改革に着手しています。
地域クラブが始まり、学校でしか成立しなかった活動が学校の枠組みを越えて可能になりました。教員が顧問をしないと成立しなかった活動が、外部の力も借りて継続していきます。
◇挑戦しながら改善する
改革を進める中で、クラブの開始時間が遅くなったり、学校以外の場所への移動が必要になったりすることもあるかもしれません。新たな課題も生まれるでしょう。しかし、何もしなければ活動は継続できず、一番被害を受けるのは子どもたちです。
子どもたちの未来のために、全国でも先駆けて改革に取り組んでいます。教育委員会だけで100点満点を出すのではなく、一緒にクラブ活動を支えていただければ幸いです。
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問い合わせ:教育保育課
【電話】072-740-1212