- 発行日 :
- 自治体名 : 兵庫県川西市
- 広報紙名 : 広報かわにし milife 令和7年11月号
■2050年までに二酸化炭素排出量の実質ゼロが目標 持続可能なまちへの一歩
地球温暖化が進む中、環境保全と脱炭素は重要な課題です。市では、「ゼロカーボンシティ」を宣言し、地域や企業などと協力体制を取りながら、持続可能な未来をめざす取り組みを始めています。
ゼロカーボンとは、温室効果ガスの排出量を実質的にゼロにすることをめざす取り組みであり、地球温暖化の防止と持続可能な社会の実現に向けた重要な目標です。近年、異常気象や自然災害の頻発により、気候変動への対応が急務となっています。
市では、令和4年に「ゼロカーボンシティ」を宣言。2050年までに二酸化炭素排出量の実質ゼロをめざし、市民・事業者・行政が一体となって取り組みを進めています。具体的には、再生可能エネルギーの導入や省エネルギーの推進、公共交通の利用促進などを通じ、地域全体での脱炭素化を図っています。
また、令和6年に「第3次環境基本計画」を策定し、環境施策を総合的かつ計画的に推進する体制づくりにも力を入れています。その一つが、市ゼロカーボンシティパートナー企業との連携です。豊かな環境を守りながら、次世代により良い未来を引き継ぐため、地域と協力しながらゼロカーボン社会の構築を進めていきます。
市の温室効果ガス排出量削減目標

◆市ゼロカーボンシティパートナー企業
地球温暖化対策実行計画の取り組みを推進するため、市内で環境に関する取り組みを行う事業者を、「市ゼロカーボンシティパートナー企業」として登録。共に取り組みを進めていきます。
◇アサヒ飲料(株)
BtoB(ボトルトゥボトル)の取り組み・CO2を食べる自販機の設置提案・環境フェスタへの出展・三ツ矢サイダー水の未来と環境教室・三ツ矢サイダーLABO
◇大阪ガス(株)
高効率給湯器の拡販によるCO2の削減
◇(株)ミツワ
カーボンオフセットLPGの利用・高効率給湯器の普及促進・重油からガスへの燃料転換推進
■地域の自然と未来をつなぐために
市環境審議会 会長 武田義明さん
川西市は、自然と都市が調和する、バランスの良いまちです。四季折々の風景が市民の暮らしに彩りを添え、豊かな暮らしができる環境が整っています。また、市内では多くの自然活動団体が活発に活動しています。
一方で、高齢化による活動継続の困難さも顕在化しています。今後は、新たな担い手づくりや指導者育成など、持続可能な体制づくりが不可欠です。
環境へ関心を持つ人は多くいますが、活動に参加する人は限られています。こうした皆さんにアピールするためには、自然活動団体・企業・市が実施している環境フェスタなどのイベントの役割が重要です。環境について楽しみながら学べる場を提供することで、関心の裾野を広げ、参加へのきっかけをつくることができます。環境問題は「自分に直接関係している」という実感が持ちづらいため、いかに意識してもらうかが鍵となります。
それは、ゼロカーボンの取り組みにおいても同様です。すぐに成果が見えるものではないからこそ、地道な行動の積み重ねが重要です。行政には市民や企業の自主的な行動を促す役割を担い、仕組みづくりを進める必要があります。「市ゼロカーボンシティパートナーシップ企業」の拡充は、市民の意識向上にもつながります。多くの企業の参加が望ましく、その協力により地域の環境意識が高まることが期待されます。
川西市がこれからも、豊かなまちであり続けるためには、市民・企業・行政がそれぞれの立場で関わり、未来へとつなぐ行動を積み重ねていくことが求められています。
