くらし 9月は認知症月間 9月21日は認知症の日

■認知症を自分ごととして考える~認知症は誰もがなり得る身近な病気です~
認知症は誰もがなり得る病気として、一人一人が「自分ごと」として理解する必要があります。
認知症になってからも、本人の意思が尊重され、住み慣れた環境で自分らしく暮らし続けることができるよう、認知症についての理解を深めることが大切です。

◆認知症とは何か?
「認知症」とは、さまざまな原因により、脳の神経細胞の働きが徐々に変化し、記憶力や判断力などが低下して、日常生活に支障をきたしている状態です。
国の推計値では、2040年には高齢者の約7人に1人、2060年には約6人に1人が認知症になると言われています。軽度認知障害(MCI)の人も合わせると2060年には高齢者の約3人に1人が認知症となる推計で、誰もが認知症になる可能性があり、他人事ではありません。

◆認知症は早期発見が大切です!
認知症は、時間とともに症状が進行する病気です。早期に発見して、適切な治療や支援を受けることが、その人らしい生活を続ける上でとても重要です。
特に、軽度認知障害(MCI)の段階で発見できれば、生活改善や薬の使用などにより、認知症になることを予防できたり、症状の進行を緩やかにできます。

※軽度認知障害(MCI)
正常な状態と認知症の状態との間の段階で、認知症になる手前のグレーゾーンです。認知症と同じような症状が見られることもありますが、日常生活に大きな支障はありません。

◆気を付けたい認知症の初期症状とは?
認知症ではないかと思われる言動として、左記の症状があげられます。
・もの忘れが頻繁にある
同じことを何度も言う、探し物をすることが増えた
・判断力・理解力の衰え
料理・運転・計算などのミスが多くなった
・時間・場所が分からない
約束の日時や場所を間違えるようになった
・人柄が変わる
些細なことで怒りっぽくなった、頑固になった
・不安感が強い
ひとりになることを怖がる、外出を嫌がる
・意欲がなくなる
身だしなみに関心がなくなる、趣味をやめてしまう

◆一人で抱え込まずにご相談ください
認知症の早期診断・早期治療につなげるためにも、自分自身や家族、友人などに初期症状が見られる場合には、一人で悩まずに地域包括支援課にご相談ください。

□認知症地域支援推進員が地域での暮らしをサポートします
地域包括支援課には認知症地域支援推進員(保健師・看護師)が在籍しており、認知症に関する相談に応じています。認知症が心配になった時の受診先や、介護サービスの利用等のご相談に応じます。

□認知症初期集中支援チームがご自宅に訪問します
認知症の専門職チーム員(保健師、看護師、理学療法士など)が訪問し、困り事や希望をお聞きし、必要な医療や介護サービスにつなぎます。
認知症初期集中支援チームへの相談は、ご家族の気づきからが多くなっています。

□相談対応例
70代男性妻と二人暮らし、もの忘れが目立つようになる。財布やスマートフォンをどこに置いたかを忘れたり、自治会の会合の日を間違えたりすることが増えた。
妻が地域包括支援課に相談。認知症初期集中支援チーム員が家庭訪問。本人と妻の話を聞き、専門医療機関の受診を案内。医療機関相談員につなぎ、受診日等の調整をする。本人は初期の認知症の診断を受け、定期受診することとなる。後日、本人から定期的に体操をしたいとの希望があり、地域の体操教室を紹介。妻と一緒に体操を継続中。

□ご本人・妻の言葉
主治医ができた事で安心した。診断を受けて、病気だったのだと理解できた。早く相談して良かった。

《~地域の中で~》
□高齢者・認知症サポート店
高齢者・認知症の人が安心して利用できる店舗として、認知症サポーターが在籍する店舗を「高齢者・認知症サポート店」と認定しステッカー表示しています。

□認知症カフェ
認知症カフェは、誰もが気軽に参加できる「集いの場」であり、認知症の方やその家族が安心して過ごせる「地域の居場所」です。市内には7カ所の認知症カフェがあり、認知症の相談を受けています。詳細は、地域包括支援課にお問い合わせください。

※認知症月間中には、市内の図書館で、認知症に関する本の特設コーナーを設置しています。ぜひご利用ください。

相談・問い合わせ先:地域包括支援課
【電話】64・3125
【FAX】63・0863