くらし 人権一口メモ No.279

■障害者差別解消法を理解しよう
本年度の住民学習会で活用していただく人権啓発映画「無関心ではいけない!障害者の人権‐障害者差別解消法を理解する‐」を紹介します。この映画は、視覚障がい、聴覚障がい、そして車椅子利用の方々の日常生活を捉えながら、「障がいを理由にした直接差別」「障がいを理由にしない間接差別」「合理的配慮を怠った場合の差別」について考えていく内容となっています。

私たちは、誰もが人間として尊重され、人間らしく幸福に生きる権利(人権)を生まれながらにしてもっています。それは、性別や年齢、国籍などあらゆる違いにかかわらず保障されています。しかし、障がいについての理解や配慮の不足から生じる誤解や偏見によって、障がいのある人の自立や社会参加が阻まれることがあります。このような問題の解決に向け、まずは、私たち一人一人が障がいについて正しく理解することが必要です。

かつては、障がいのある人が日常生活や社会生活で受ける制限は、心身機能の障がいのみに起因すると考えられていました。しかし、現在では、心身機能の障がいと社会におけるさまざまな障壁(バリア)が相まって、そのような制限が生じると考えられています。例えば、段差があるため車椅子利用者が入れない場合、スロープを渡せば「障がい」はなくなります。「障がい」は、社会の側が作っていたということです。この考え方を「障害の社会モデル」といいます。

この作品をご覧いただくことで、障害者差別解消法について理解することができます。そして、さまざまな障壁(バリア)を無くすことは、障がいのある人だけでなく、誰にとってもより良い社会の実現につながります。本町においても、ユニクロ太子店さんと町内の障害者施設(あすか会)との協働プロジェクトとして、開店前の一時間を貸し切りにして障がいのある人にゆっくりと買い物を楽しんでいただく取組が行われました。この作品を通して、社会の一員として自分には何ができるのか考えるきっかけになればと思います。

問合せ:社会教育課