くらし (戦後80年佐用町戦没者追悼式)感謝を手向け、平和を誓う

先の大戦から80年。遺族会と町は、故郷の安泰を願って亡くなった1497人の御みたま霊に感謝の気持ちを捧げる「戦没者追悼式」を8月16日に南光文化センターで開催しました。

白き花は、祈りのしるし
純白の菊が並ぶ祭壇は、犠牲となった御霊への尽きぬ感謝を物語っています。
蝉しぐれが遠ざかり、静けさに包まれた8月16日、南光文化センターで「戦没者追悼式」が開催されました。会場には遺族や各界の代表者など約200人が参列し、祖国や家族のために戦った1497人の尊い御霊に花を手向けました。
庵逧町長は「私たちは、先に起こった戦争を繰り返さぬよう、悲惨な戦禍の記憶を忘れることなく、平和の尊さを次の世代に継承する責務を果たし、恒久平和の実現に向け努力を続けていく」と式辞を述べました。
祭壇脇には、遺族会が「ふるさとの香りを届けられれば」との思いを込め、三日月地域で採れたしきみと手作りの竹の花筒を供えました。制作した同会代表の藤東義澄さん(南広)は「先人たちへの感謝の気持ちは、私たちだけでなく、みなさんにもずっと持ち続けてほしい。世界中が戦いのない幸せな時代になることを願います」と語りました。
式は、白菊の凛とした佇(たたず)まいの中で、犠牲となった御霊への追悼と、平和を守り継ぐ決意が町全体に満ちる場として、厳かに執り行われました。