くらし 県内初* 「天理市ヘイトスピーチの解消の推進に関する条例」を施行

■ヘイトスピーチ解消へ、条例を施行
「ヘイトスピーチ」は、特定の国籍や民族の人々を地域社会から排除しようとする差別的な言動です。市は、この問題の解消を目指し、今年6月に単独の条例では県内で初となる「天理市ヘイトスピーチの解消の推進に関する条例」を施行しました。

この市の取り組みは、7月に開催された「部落差別等撤廃と人権確立を目指す奈良県民集会」でも紹介され、大きな注目を集めました。この条例では、「ヘイトスピーチは差別的意識を助長・誘発し、本邦外出身者を地域社会から排除することを扇動するものであり、解消されなければならない重要な課題である」と位置づけています。

▼多様性を認め合い、共に暮らす
現在、市には約1,200人の外国籍の人が暮らしており、介護や製造業など様々な分野で活躍する大切な仲間です。しかし、インターネットやSNSでは、外国籍の人々が過度に優遇されているかのような誤解を招く情報が拡散されることがあります。

私たちは、こうした情報に惑わされないためのメディアリテラシーを養う必要があります。情報の出所を確認したり、複数の情報を比較したりすることで、正確な情報を判断する力を身につけましょう。

▼誰もが安心して暮らせる天理市へ
市は、ヘイトスピーチ解消への取り組みを進める上で、単に倫理的な視点からだけでなく、「共生社会や多様性の尊重を妨げるものは何か」を深く考え、解決策を探っていきます。

私たち一人ひとりが、国籍や人種、信仰などによって人をひとくくりにせず、互いの違いを認め合うことが、差別のない温かい社会を築く第一歩です。みんなで、誰もが安心して暮らせる天理市を築いていきましょう。

*ヘイトスピーチ単独の条例において