- 発行日 :
- 自治体名 : 奈良県上北山村
- 広報紙名 : 広報かみきたやま 令和7年2月号(No.683)
■地震を知って地震に備える~自分たちの命を守るために~
○防災研修を実施しました
2月9日(日)午後1時から役場振興センター3階大集会室において防災研修を実施しました。
奈良県防災士会の防災士をお招きし、災害に備えるための講義やロープワークなどの実技を行いました。
講義の中では、南海トラフ地震が発生した際、村では最大震度6強の地震が発生し、多くの家屋が倒壊する、また、被災しても救援はしばらく来ない可能性があるとのお話しがありました。
また役場も被災するので、役場をあてにするのも難しいということです。
村では地域の安全と防災意識の向上のため、今後、防災研修を実施していく予定です。
これから起こる大地震に備え、研修等に参加し、自分たちの命を守るための知識をつけましょう。
○私たちの備え(災害時にあなたを助けてくれるのは?)
阪神・淡路大震災では、7割弱が「自助」、3割が「共助」により救出されており、「公助」である救助隊による救出は数%に過ぎなかったという調査結果があります。
上北山村の場合、道路が分断されれば、更に公助が困難であることが予想されます。
災害を「他人事」ではなく「自分事」として捉え、一人一人が減災意識を高め、具体的な備えをしておきましょう。
災害時にどの力がどれくらいの割合で必要になるか、一般的に言われている割合は次のようになります。
・自助…一人ひとりが自分や家族の命を守る 7割
・共助…地域や身近にいる人同士が互いに助け合う 2割
・公助…行政機関が救助・支援活動 1割
[すぐにできること]
・非常用品の準備
・家具の安全(固定、高い所に危険なものを載せないなど)
・ハザードマップや昔の言い伝えから危険な場所の確認
・避難経路・場所の確認
・災害があったとき、家族や友人との連絡方法
[どんなものが必要?なにが必要か書き出してみよう]
・非常持出し袋…すぐに避難しなければ命に関わるような危険が迫った場合に自宅から、持ち出すためのもの飲料水・薬・食べ物・カイロ・懐中電灯・携帯トイレなど
・備蓄…自宅に留まる在宅避難を前提として、部屋の中においておくもの水・食べ物・トイレ用品・調理用品・衛生用品など
※最低でも3日分、できれば1週間分の備蓄が必要といわれています
・命を守るためにまず必要なもの 防災ホイッスル
※指定緊急避難場所・指定避難所・村の災害備蓄状況などは村のHPから確認できます。
■能登半島地震から「防災」を考える
○被害状況を知ろう!
1月15日(水)、とちの木センター1階 れきしくらしルームにおいて防災士資格を取得した協力隊 藤本圭子さんにより「女性防災士のタマゴと防災を考える」が開催されました。
藤本さんは震災前から能登と縁があったとのことで、震災後、何度かプライベートで能登へ支援に行かれています。
第一部では能登の被災状況の報告や防災の備えについてのお話がありました。
○被災地に届けるカイロポーチを作ろう
第二部では、防災のことをおしゃべりしながら、被災地に届けるカイロポーチづくりを行いました。
輪島市門前町の高齢者施設では空調が壊れてしまい、個室がとても寒いそうです。
使い切りカイロを入れるポーチを施設に届けると「カワイイ!」ととても喜んでもらえました。
今、私たちは、暖房器具などで寒さを凌いでいますが、災害が起こると、それもどうなるか分からない、停電などにより全く使えなくなることもあります。簡単に暖を取れる使い切りカイロを準備しておくと役立ちます。
○南海トラフ地震は必ず起こる!
南海トラフ地震とは、駿河湾から日向灘沖にかけてのプレート境界を震源域として概ね100~150年間隔で繰り返し発生してきた大規模地震です。
科学的に想定される最大クラスの南海トラフ地震が発生した場合、静岡県から宮崎県にかけての一部では震度7となる可能性があるほか、関東地方から九州地方にかけての太平洋沿岸の広い地域に10mを超える大津波の襲来が想定されています。
昨年、2024年は甚大な被害が発生した昭和東南海地震の発生から80年となる節目の年でした。前回の南海トラフ地震(昭和東南海地震(1944年)及び昭和南海地震(1946年))が発生してから約80年が経過した現在では、次の南海トラフ地震発生の切迫性が高い状態です。
○みんなで協力して命を守ろう!
災害時、自分が大切に思っている人やお孫さんがいっしょにいたとしたら、その人を守れるでしょうか?そんなふうに考えると日々の防災に対する気持ちが変わってくるかもしれません。
普段から災害が起きたらどうするか、防災グッズの準備はできているかなど、ご近所の方と気軽に話し合い、みんなで協力して命を守りましょう!