子育て 【特集】給食の時間。(1)

■給食の時間
お昼のチャイムが鳴りました。待ちに待った給食の時間です。
「いただきます!」の元気な声が教室に広がります。
紀の川市の学校給食は、管内20校の小学校、中学校の給食が2カ所の学校給食センター(複数の学校の給食をセンターで調理し配送する方式)で作られています。
現在、粉河学校給食センターでは、小学校7校・中学校2校で約1,200食分、河南学校給食センターでは、小学校8校・中学校3校で約3,200食分の給食を担っています。
どちらのセンターも安全で安心な給食を届けるために、徹底した衛生管理の下で、子どもたちの成長に必要な栄養バランスがとれた献立を考え、苦手な野菜の味つけを調理員と相談するなど、日々工夫を凝らした給食作りをしています。
みなさんはこの学校給食が、各センターでどのようにして作られているか知っていますか?
今回の特集では、給食の1日の流れや、学校給食を支える人たちの思いを紹介します。

■センター長からのメッセージ
▽給食を通じて地元農産物に関心をもってもらい、地域の農業や食文化について学んでほしい。
粉河学校給食センター長 笹岡茂(ささおかしげる)
★好きなメニュー:カレーライス

粉河学校給食センターの始まりは朝早く、午前8時前には続々と食材を搬入する業者が到着します。「毎日のことですが、食材の搬入から、調理、各学校への配送まで、非常にタイトなスケジュールです。子どもたちの給食を確実に、そして安全に届けられるように、調理工程や作業動線、衛生管理など、日々スタッフと確認しながら作業を進めています」と話すのは、粉河学校給食センターの笹岡茂センター長。
ひと口に調理と言っても、野菜の種類や献立によって作業工程は大幅に異なります。特に葉物野菜と大量のジャガイモが重なると下処理に人手がいったり、大根や玉ネギなど時期によって煮え方が違うので、釜入れの時間などを調整するなど、工夫が必要です。
「子どもたちが苦手な食材もなるべく食べてほしいので、切り方や味付けを調理員と相談しながら決めています」
また、地元農家に野菜の収穫時期を確認し、地元産が使えるように調整したり、6年生と地元食材を使った給食レシピを考えて一緒に食べたりと、地域とのつながりを大切にした給食を心がけています。
「紀の川市は、米や野菜や果物がたくさん採れます。給食では、できる限り地元産の農産物を使ったおいしい給食を提供したいと思っています。子どもたちには、給食を通じて地元農産物に関心をもってもらい、地域の農業や食文化について学んでほしいですね。食育の成果はすぐに見えるものではありませんが、授業の内容を家庭にも共有するなど家庭と連携して、継続的な取り組みが必要だと考えています」
給食は、食育の教材でもあり、紀の川市産の恵まれた農産物をたくさん食べて、大きく成長してもらいたいという思いを込めながら、今日も学校給食センターは子どもたちにおいしい給食を届けます。

■粉河学校給食センター
所在地:紀の川市粉河681番地1
開設:平成16年
対象校:
(小学校)粉河小学校、長田小学校、川原小学校、竜門小学校、名手小学校、上名手小学校、麻生津小学校
(中学校)粉河中学校、那賀中学校
配食数:約1,200食
※鞆渕小学校、鞆渕中学校は休校中

■河南学校給食センター
所在地:紀の川市桃山町元142番地3
開設:平成26年
対象校:
(小学校)池田小学校、田中小学校、安楽川小学校、調月小学校、丸栖小学校、西貴志小学校、中貴志小学校、東貴志小学校
(中学校)打田中学校、荒川中学校、貴志川中学
配食数:約3,200食