- 発行日 :
- 自治体名 : 和歌山県那智勝浦町
- 広報紙名 : 広報なちかつうら 2025年3月号
■意識改革と働き方改革
集落支援員 髙嶋 淳
那智勝浦町の鳥獣害の現状について昨年はクマの出没情報がありましたがその他の鳥獣では特段変わりなく発生している状況です。
そんな中でも自作したオンラインによる遠隔捕獲システムによってサルの駆除は進んでおり、宇久井から湯川にかけて群れの撲滅や大幅な頭数削減が実現してサル被害は減少しています。
シカについても遠隔捕獲でこれまでに多数の駆除が実現しています。
これらの実績が認められ、他町から依頼を受けてこの遠隔捕獲システムを導入したところ2カ月間で33頭のイノシシ捕獲にも成功してそちらの被害も大幅に削減できています。このように新技術を導入したところから確実に成果を残してきています。
鳥獣害対策の活動は自然が相手であるために、時間の制限や休みもなく四六時中で動いています。そのため、一般的な労働条件に当てはめて考えることは難しく、今のままの態勢には限界があることから、負担を減らすためにも活動内容を縮小するしかなく、捕獲についての依頼は少しずつ断る方向で動いており、地域の要望に応えることがだんだんと難しくなっています。
率先した動きと新技術の導入による先鋭的な活動がこのままでは十分に生かすことができないために、意識改革や働き方改革が必要だと感じています。
確実に実績もあり、これから先の可能性を含んだこの活動を抑え込まずに伸ばしていける環境になれば、課題解決も見えてくるはずです。
この町に来た時から、自分のことを犠牲にしながら全てを費やして本気で『この町に鳥獣害を無くすこと』を目指して動いています。
早期解決を考えているので、目の前の事象に動くだけではなく、その次その先の動きを想定して時間もお金も労力も惜しまず鳥獣害対策に全力で向き合っています。