くらし 食べごろ松江~まつえ旬ものたべてごせ~vol.11

甘くて丸い旬の果実 いちじく

とろけるような甘味と独特な食感で、多くの人から親しまれているいちじく。漢字では無花果と書きますが、実際には花はあり、外からは見えない果実の中の赤いつぶつぶが花で、独特の食感を生み出しています。
いちじくには、6月から7月に収穫時期をむかえる、果皮が緑色や黄緑色の「キング」、8月から10月に収穫時期をむかえる、白い果肉の中心が淡い赤色の「桝井(ますい)ドーフィン」や、市内で多く栽培されている「蓬莱柿(ほうらいし)」など、多数の品種があります。
蓬莱柿は明治時代に海外から日本に導入された桝井ドーフィンよりも前から定着している品種で、ぷっくり丸みがあり、甘みが強く、ぷちぷちした食感が特徴です。市内では現在、主に島根町で栽培されています。
島根町では、いちじくの木々の枝が上に伸びないように手入れされている畑の景色をみることができます。また、長年にわたり大芦地区を中心に蓬莱柿の栽培に力を入れてきました。収穫から食べごろまでの期間が短いため、主に市内各所の産地直売コーナーで販売されています。特に、実の口が大きく開いているものは完熟しているため、一番の食べごろです。
産地である本市では、完熟した生のいちじくを食後のデザートや、クリームチーズなどと合わせておつまみや前菜として食べるとおいしいです。また、甘露煮やジャムなどに調理して味わうこともおすすめです。市内のお店でもジャムや羊羹、アイスクリーム、ビールなどの加工品が販売されています。
適度な甘味とほのかな酸味があり、カリウムや食物繊維を多く含むいちじくをぜひ一度味わってみてください。

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