くらし 令和7年 雲南市長所信表明(1)
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- 自治体名 : 島根県雲南市
- 広報紙名 : 市報うんなん 2025年4月号
石飛市長は、雲南市議会3月定例会の開会にあたり、令和7年度の市政運営における基本的な考え方を述べました。
■市政運営に臨む 基本的な政治姿勢
これまで市議会をはじめ、市民の皆さんから直接ご意見を聴く場、対話の場をもちながら、市民本位の行政運営に努めてきました。こうした基本姿勢を大切にしながら、これまで力を入れてきた人口減少対策、農業・産業の振興、広域観光、デジタル化の推進や脱炭素社会の実現に向けた取り組みを進めながら、多くの皆さんに「住みたい」、「住んでよかった」と思われるまちづくりをめざします。
■市政運営に臨む重点課題
◯第3次雲南市総合計画の推進
令和7年度から10年間のまちづくりの指針となる第3次雲南市総合計画がスタートします。この計画では、みんなが幸せに暮らせる持続可能なまちの実現をめざし、「えすこな雲南市」を将来像に掲げています。「えすこに暮らす」、「えすこに育む」、「えすこに創る」の3つの観点を共通軸に据え、12の施策を分野横断で展開しながら、市民一人ひとりが幸せを実感していただけるよう取り組みます。
これまでの人口減少対策の着実な取り組みにより、近年、人口の社会動態が改善傾向にあると認識しています。
これまで大切にしてきた「協働」、「チャレンジ」をさらに発展させ、関係人口や民間資金を効果的に取り込みながら、まちづくりを進めます。さらに、地域の人権意識を高め、性別、国籍、年代、障がいの有無など、さまざまな違いをお互いに認め合い、地域の一員として自分らしく暮らすことができる地域共生社会の実現に向け、みんなが幸せに暮らせる「えすこな雲南市」をめざして取り組みます。
◯物価高騰対策長
引くエネルギーや消費者物価価格の高騰は、市民生活や企業活動などに大きな影響を与えており、国の物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を活用した支援を行います。
生活支援としての住民税非課税世帯に対する1世帯3万円給付事業については可能な限り早期の支給を行います。
消費喚起策として、本年度も雲南市プレミアムカタログや宿泊者向けプレミアム付うんなん観光券を実施し、市内経済の活性化を図ります。
◯行財政改革の推進
金利や物価・賃金上昇などの影響を受け、今後も人件費や公債費等の義務的経費や委託料等の増加が見込まれます。一方で、本市の一般財源収入の大半を占める地方交付税は減少し、一般財源の収支不足拡大が見込まれます。健全財政を維持していくため、公共施設の適正化、事業の見直しを徹底して取り組むとともに、行政組織の見直し、デジタル化による業務の効率化、ふるさと納税などによる歳入の拡大など、行財政改革を一層推し進める必要があります。持続可能な財政運営を確保するため、市民の皆さんのご理解をいただきながら、市政運営にあたります。
■「えすこに暮らす」に関する施策
◯交流センターの整備
幡屋交流センター整備事業は、基本設計などに着手しており、今年度は実施設計のほか、既存施設の解体と敷地造成工事などを実施する予定としています。今後も事業の進捗を図り、令和9年度までの建設工事完了に向けて進めます。
◯木次線の利用促進に向けた取り組み
周遊観光策として、沿線自治体、観光事業者などと連携し、JR木次線を活用した観光ツアーの造成や旅行助成事業などに取り組みます。日常利用の促進策として、高校生の通学を対象として実施している、バスから鉄道への転換を目的としたバスに無料で乗れる取り扱いについて、対象を高校生以外にも拡充します。さらに、木次線応援団の会員に向けた情報提供やイベントへの参加を呼び掛け、利用促進や魅力の創出に取り組みます。
◯空き家対策
市内全域で空き家が増加しており、市内の空き家数は1660戸と5年前から260戸増加し、今後も増加することが懸念されます。この要因として、住宅除却後の宅地は、課税の特例が解除となり、固定資産税が増額することがあります。これを解消するため、住宅除却後も固定資産税を最大3年間減免する制度を創設します。これにより、空き家を含む未利用住宅の除却が促進され、土地の有効活用が図られることを期待するものであります。
◯防災対策
国土交通省と島根県では、想定し得る最大規模の降雨により河川が氾濫した場合に浸水が想定される区域を洪水浸水想定区域として指定し公表を行っています。この度、島根県の管理する中小河川において指定区域が示されることから本市においても、新たな指定区域を反映し、適切な避難行動や手順など分かりやすく記載したハザードマップの更新に取り組みます。
◯うんなん愛の減塩プロジェクト
国が定める1日当たりの食塩相当量の目標に対し、本市は塩分摂取量が大幅に超えている状況にあります。そこで、大東町幡屋地区振興会と楽しく学ぶ減塩クイズ、フードモデルやのぼり旗などの啓発に取り組み、減塩することができました。こうした活動を「うんなん愛の減塩プロジェクト」と称して、市民が暮らしの中で楽しみながら減塩行動を実践していただく取り組みを展開します。
◯雲南市高齢者補聴器購入費助成
身体障害者手帳の交付対象とならない中等度難聴の高齢者に対し、補聴器の購入費用の一部を助成する制度を創設します。これにより、高齢者の日常生活におけるコミュニケーションを支援し、社会参加を促すことによる認知症の予防を推進します。
問合せ:政策推進課
【電話】0854-40-1011