健康 退院後訪問~退院後も安心して過ごすために~

■雲南市立病院 診療看護師 木村千尋(きむらちひろ) 本田 香(ほんだかおり)
入院された患者さんは治療やリハビリテーションを終えて退院の日を迎えます。しかし高齢の方は体力が落ちてすぐに元の生活に戻れなかったり、退院後に体調を崩すことがよくあります。また、さまざまなチューブや酸素投与などがご自宅でも必要な場合もあり、患者さん本人やご家族が不安を感じることもよくあります。
そこで当院では、診療看護師*を中心に退院後訪問指導を行っています。退院後1ヵ月の間、入院中の経過や様子を知る診療看護師が訪問し(最大5回)、体調を確認して早めに対応することで病状が悪くなることを防ぎます。また、本人やご家族のお話を丁寧に伺い、その方に合った生活の工夫やケアの方法を提案します。さらに、担当の先生やケアマネージャーなど、関係者の方々と協力して、退院後も安全に、皆さんが安心して過ごせるようサポートします。
これまでに600件以上の訪問を行い、「不安なときに相談できて助かった」、「自宅での生活が心配だったけど、実際に来てくれて安心した」といった声をいただいています。退院後訪問については医療スタッフから案内しますが、質問や相談があれば気軽に診療看護師までお問い合わせください。

*診療看護師とは
看護師としての経験を積んだ後、大学院で専門的な学びを深め、日本NP教育大学院協議会の認定を受けた看護師です。高度な看護と診療の能力を生かして全国で活躍しています。