- 発行日 :
- 自治体名 : 岡山県岡山市
- 広報紙名 : 市民のひろばおかやま 2025年3月号 No.1470
◆骨粗鬆症(こつそしょうしょう)と歯科治療
岡山市内歯科医師会連合会
骨粗鬆症は骨質や骨密度が低下する病気です。そのため歯科治療において、外科処置における合併症が懸念されます。外科処置とは抜歯や歯周病などの手術、インプラント治療などが挙げられます。
外科処置を行うことにより歯を支える骨を露出させ、薬剤関連顎骨壊死(MRONJ)という骨が腐る病気を発症する可能性があるからです。しかし、治療薬を服用している方が必ず発症するというわけではありません。治療薬の投与を受けている患者さんの中でも、薬剤の投与量や投与期間、口腔衛生状態の不良や不適合な入れ歯の使用などによって、MRONJの発症リスクが高くなることが報告されています。
インプラント治療においては、インプラント体(人工歯根)を顎の中に埋め込む治療ですので、骨粗鬆症と関連があると考えられています。しかし、現時点ではインプラントの成功率を低下させるという報告がある一方、成功率には影響がなかったとする論文もあり、明確な結論は出ていないのが現状です。
現在の骨粗鬆症の状態を把握し、歯科医師とよく相談するようにしましょう。