- 発行日 :
- 自治体名 : 岡山県久米南町
- 広報紙名 : 広報くめなん 令和7年2月号
不動産相談の専門家 石田信治さんのコラム
今年度、久米南町の皆さんが抱える「空き家課題」の解決に向けて、電話相談や無料個別相談会などの取り組みを実施しました。
当相談窓口には「空き家を相続したけれど、何から手を付けてよいかわからない」「空き家を処分したいが、どのような方法があるの?」といった相談が多数寄せられました。また、個別相談会では過去3年間で約20組の相談を受けています。
こうした中、相談者の方からは「専門家のアドバイスを受けて、空き家の課題が明確になり、行動を起こすことができた」とのうれしい声をいただいています。このように、相続登記に着手されたり、空き家バンクの登録につながった方など、すでに動き出された方もいます。
今月号では、空き家に関するさまざまな相談を受ける中で、改めて再認識した空き家対策のポイントについて紹介します。
(一社)岡山住まいと暮らしの相談センター
事務局長 石田信治さん
■POINT1 空き家は早めの対応が◎
空き家の問題は、早期に対応をとることで、その後の展開が良いものになる可能性が高く、早期対策の重要性を改めて感じました。
活用できそうな建物が劣化して使うことができなくなった事例や相続登記を早期に行わなかったために手続きが複雑化した事例があり、早期対策のメリットは大きいと感じています。
今からできる対策として、まずは、親世代・子世代を含めて、お盆やお正月のタイミングで、お家の将来について話し合ってみてはいかがでしょうか。
■POINT2 地域で話せる環境づくり
空き家は個人の資産ですが、地域の景観の一部であり、地域資源の側面があります。
そのため、空き家を放置すると、近隣に迷惑をかけてしまうことにつながります。空き家が増加し、人口が減少することは、地域の問題となります。
新たな住民が空き家に入居することは、地域コミュニティの維持・活性化につながり、地域に好影響をもたらす機会となります。空き家所有者にとっても、地域からの声かけがきっかけとなり、空き家を利用したい人を紹介してもらうこともあります。
このように、個人の資産が有効活用されるよう、地域の方々と共に「空き家問題」に取り組むことは有効な手段の一つです。
3月にも相談会を予定しています(関連記事(本紙)P7)。また、電話相談も随時受け付けていますので、不動産のことなら何でもお気軽にご相談ください。
当コーナーの内容のお問い合わせは、産業振興課まで。
【電話】728-2134